神楽坂にスリランカカレー「アーサイ」（新宿区西五軒町1、TEL 080-9700-0369）がオープンして1月10日で3カ月がたった。同店は真清浄寺の中で営業するスリランカカレー専門店。

「アーサイ」スリランカカレー

　店名は、スリランカの公用語の一つであるシンハラ語で「好き」という意味。提供するカレーはスリランカ出身のランシーさんが作る。寺の吉田星月（せいげつ）さんは「元々住職とランシーさんは知り合い。ランシーさんが当寺で作ってくれたカレーを食べて私がファンになり、店を開くよう勧めたのがきっかけ。スパイスの風味がクセになり、より多くの方に食べてほしいと感じた」と話す。

　ランシーさんは自国での生活の中でスリランカカレーの作り方を学んだ。使うスパイスは、ゴラカ・ランペ・セーラなど約20種類で、ランシーさん自ら買い付けるという。「使うスパイスは一つずつ丁寧に仕込む。スパイスカレーは薬膳料理でもあり、自然のものしか使わない。大量に作ることはできないが、ほかにはない素材本来の味を感じていただける」とも。

　テイクアウト専門店だが、本堂が空いている時はイートインの要望にも対応する。「予想以上にイートインの需要が多かったが、スペースがないため、仕方なく本堂で召し上がっていただいている。一方で、寺の中でカレーが食べられる点に興味を示すお客さまも多い。寺で食事を頂くことは食について考える機会にもなるのでは」と吉田さん。真清浄寺は東京で唯一の法華宗の寺。1616年に建立され、明治天皇の江戸城入城とともに京都から移築した歴史を持つ。

　提供するカレーは「スリランカカレー　チキンとダール（ひよこ豆）」（800円）、ココナツ・かつお節・キャベツ・スパイスのあえ物「ゴーワ」（120円）、要予約の「スリランカパスタ」（700円）など。

　営業時間は、ランチ＝11時30分～15時、ディナー＝17時～21時（要予約）。