カクタス・コミュニケーションズ株式会社が展開する研究者支援ブランド「エディテージ」は、若手研究者の研究活動とキャリア形成を支援する助成金プログラム「エディテージ・グラント2026」の受賞者20名を発表しました。
最優秀賞には、日本の「給食」を手がかりに、アフリカの子どもたちの持続可能な栄養改善を目指す川合菜月氏が選ばれました。大賞は、FANG TONG氏、加賀谷尽氏、山本峻大氏、立田渉氏の4名が受賞しました。
また、次点15名のうち、考古遺伝学を用いて東アジアの製紙技術の伝播史を探るShin Min Soo氏(筑波大学)がアカデミスト賞、持続的漁業に向けた漁獲制御技術の開発に取り組む八重樫健吾氏(北海道大学大学院環境科学院)が博士情報エンジン賞を受賞しました。
今年は受賞者20名に、現金による助成725万円と75万円分のエディテージ・ポイントを合わせ、総額800万円相当の支援を提供します。さらに、全受賞者にPaperpalをはじめとするAIツールの有料版ライセンスを1年間提供し、研究資金と研究・執筆環境の両面から活動を後押しします。

16日に行われた祝賀イベントに参加した受賞者と審査員、協賛社
グラントのフィナーレとして、10月16日に東京都内で祝賀会を開催しました。会場には、今年度の受賞者をはじめ、審査員や過去のグラント受賞者が集い、受賞を祝うとともに、参加者同士の交流を深めました。
所属:ロンドン大学衛生熱帯医学大学院/長崎大学
職位:大学院生
研究テーマ:日本の「給食」を世界へ - アフリカの子どもたちの食卓から、持続可能な栄養改善をめざして
日本の「給食」を手がかりに、アフリカの子どもたちの食卓から持続可能な栄養改善を目指す研究です。子どもたちの食と健康に関わる課題に向き合い、日本の給食を世界の栄養改善につなげる可能性を探ります。
この度は大変名誉ある賞をいただき、選考委員の先生方をはじめ、エディテージの皆様に心より御礼申し上げます。
アフリカの子どもたちを取り巻く環境は、昨今の世界情勢の中で大きな転換期を迎えています。各国が食料主権を持ち、豊かな食文化を大切にしながら持続可能な栄養改善に繋げていくために、私自身の母国・日本の学校給食制度から学べることは多いと考え、現場を離れて研究の道に進みました。
著しい発展を遂げるアフリカにも、その陰で取り残されている子どもたちがいます。皆、夢と可能性にあふれた子どもたちです。本研究を通じて、一人でも多くの子どもたちが健やかな人生を歩めるよう、精進してまいります。本当にありがとうございました。

エディテージ・グラント2026最優秀賞の川合菜月氏
川合氏には、最優秀賞として200万円の助成金を授与します。
大賞受賞者4名には、それぞれ100万円の助成金を授与します。
FANG TONG氏 -
全固体カリウムイオン電池を支える材料開発
所属:大阪公立大学
職位:特任研究員
研究テーマ:硫黄を「閉じ込めない」合成へ - 多硫化カリウム融液が拓く全固体カリウムイオン電池用固体電解質
多硫化カリウム融液を用い、全固体カリウムイオン電池用の固体電解質の合成に取り組む研究です。封管を必要としない、常圧での安全な合成から、電池を構成する材料の開発に挑みます。
加賀谷尽氏 -
自然免疫を制御する仕組みへの挑戦
所属:慶應義塾大学大学院
職位:大学院生
研究テーマ:自然免疫に「ブレーキ」をつくる - 制御性自然リンパ球(ILCreg)への挑戦
制御性自然リンパ球(ILCreg)に着目し、自然免疫に「ブレーキ」をつくることを目指す研究です。免疫の働きを制御する仕組みに焦点を当てています。
山本峻大氏 -
呼吸の音から、病院の外へ届くスクリーニングを
所属:慶應義塾大学大学院
職位:大学院生
研究テーマ:呼吸の音に刻まれた肺機能 - 病院の外へ届ける新しい呼吸器スクリーニング
呼吸の音と肺機能の関係に着目し、病院の外でも利用できる新しい呼吸器スクリーニングを目指す研究です。呼吸の音を手がかりに、肺機能を捉える可能性を探ります。
立田渉氏 -
発掘調査から古代マヤ文明の起源を探る
所属:University College London, Institute of Archaeology
職位:大学院生
研究テーマ:大規模集団活動から解き明かす古代マヤ文明の起源 - アグアダ・フェニックス遺跡の発掘調査を通じて
アグアダ・フェニックス遺跡の発掘調査を通じて、大規模な集団活動から古代マヤ文明の起源を解き明かす研究です。人々の集団活動と文明の成り立ちに焦点を当てています。
アカデミスト賞:Shin Min Soo氏
所属:筑波大学
職位:大学院生
研究テーマ:考古遺伝学が紐解くペーパーロード - 次世代シーケンシングと古代DNA分析による東アジア製紙技術伝播史の解明
次世代シーケンシングと古代DNA分析を用い、東アジアにおける製紙技術の伝播史の解明に取り組む研究です。アカデミスト株式会社から、次点の支援に加えて25万円の助成金が授与されます。
博士情報エンジン賞:八重樫健吾氏
所属:北海道大学大学院環境科学院
職位:大学院生博士後期課程
研究テーマ:持続的漁業に向けた漁獲制御技術の開発
持続的漁業に向け、漁獲制御技術の開発に取り組む研究です。株式会社エマージングテクノロジーズから、次点の支援に加えて25万円の助成金が授与されます。
次点受賞者15名には、それぞれ5万円の助成金と5万円分のエディテージ・ポイントを提供します。

なお、記載の所属先は応募時点の情報です。
受賞者の皆さま、おめでとうございます。今年の研究テーマからも、若手研究者の皆さまが多様な課題に向き合い、新しい可能性を切り拓こうとしていることが伝わってきます。
研究の進展には、資金に加え、自分の問いを深め、挑戦を続けられる環境が必要です。エディテージ・グラントが研究者としてのキャリアを形成していく上での一歩を踏み出す支えとなり、研究者同士や社会との新たなつながりを生む機会になればと願っています。
エディテージは今後も、専門家による支援とAI技術の両面から研究者を支え、研究成果を世界へ届ける活動に貢献してまいります。

カクタス・コミュニケーションズ代表取締役湯浅誠
エディテージ・グラントは、自身の研究を通じて社会にインパクトをもたらすことを目指す若手研究者の研究活動とキャリア形成を支援するプログラムです。助成金は、論文執筆に限らず、調査・学会参加のための渡航費や物品購入など、研究活動に関わる幅広い費用に活用できます。
募集期間:2026年4月1日〜6月30日
協賛:アカデミスト株式会社、株式会社エマージングテクノロジーズ
公式サイト:https://www.editage.jp/blog/grant/
- 湯浅誠:カクタス・コミュニケーションズ株式会社日本法人代表取締役
- 隠岐さや香氏:東京大学大学院教育学研究科総合教育科学専攻(基礎教育学コース)教授
- 早野元詞氏:東京理科大学研究推進機構総合研究院老化分子生物学寄附研究部門准教授
- 合田圭介氏:東京大学教授、東北大学国際卓越教授、UCLA非常勤教授、武漢大学非常勤教授
- 原山優子氏:東北大学大学院工学研究科名誉教授、ISCフェロー
カクタス・コミュニケーションズは、2002年に設立された科学コミュニケーションとテクノロジーの会社です。研究への資金調達、論文の出版、科学コミュニケーション、発見がより良くなるようなAI製品とソリューションを専門としています。同社の主力ブランドであるエディテージは、専門家によるエキスパートサービスと、Mind the Graph、Paperpal、R Discoveryなどの最先端のAI製品を含む、包括的な研究者向けソリューションを提供しています。また、カクタスはCactus Life Sciencesブランドの下で医療コミュニケーションもてがけています。現在は東京、プリンストン、ロンドン、オーフス、シンガポール、北京、上海、ソウル、ムンバイにオフィスを構え、3,000人以上の専門家を擁するグローバル企業です。また、職場におけるベストプラクティスのパイオニアとしてここ数年常に「働きがいのある会社」にランクされています。
- カクタス・コミュニケーションズ:
https://cactusglobal.com/jp- エディテージ:
https://www.editage.jp- Paperpal:
https://paperpal.com/ja- Mind the Graph:
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