神楽坂にカレーパンとチャイ専門店「Spicier(スパイシア)」(新宿区神楽坂3)がオープンして、2月9日で2カ月がたった。席数はカウンター4席。
店主の菅原友希さんは、60カ国以上を訪れる中でスパイスに触れてきた。「各国の文化に触れるとき、スパイスが身近にあることに気付き、新しい価値観を持つことができた」という。コロナ禍で海外に行けなくなり、代わりに異国の文化が根付く東京の西葛西に足を運ぶようになった。西葛西に通うにつれ、「スパイスをいつでも気軽に食べられる料理があれば、スパイスをより身近に感じるのでは」と考えるようになった。「そこで思いついたのが『インドカレーを包んだカレーパン』だった」と菅原さん。江戸川インド人会のチャンドラニ会長に、独自の称号「CCO(チーフカレーオフィサー)」を依頼し、カレーを監修してもらったとも。一緒にカレーの開発を進めていくにつれ、スパイスへの思いも強くなり、脱サラして独立を決意した。
コンセプトは「スパイスで、もっと」。スパイスで、体も心もより良い状態へ導きたいという思いから店名を英語の比較級にした。菅原さんは「古代から薬として健康のために使われてきたスパイス。多くの国でスパイスに出合い、人生までも大きく変えてもらった。ただおいしいだけではなく、体が温まったり、香りで気分が落ち着いたりと、さまざまなメリットがある」と話す。
カレーパンは「もちもちキーマ」(420円)、「ほうれん草カッテージチーズ」(440円)、「チキンバターマサラ」(490円)。カレーパンにはクミン、チリ、ターメリック、コリアンダー、ガラムマサラなどのインドスパイスを調合。「カレーパンとは思えないほどのスパイシーさと、モチモチとした食感の生地が特徴」だという。ドリンクは、オリジナルレシピのチャイ(520円~)などを用意する。「スパイスを感じるオリジナルのチャイレシピは、日本全国のチャイ専門店を訪ねてチャイ職人に会ったり、インドまでチャイを飲みに行ったりして試行錯誤を重ね完成した」とも。
テイクアウトにも対応しているが、イートインで揚げたてを食べるのがお勧めだという。「カウンター席からダイレクトにお客さまが喜ぶ姿を見られるのもうれしい。当店を通して多くの方に、心も体も豊かになってほしい」と意気込む。
営業時間は11時30分~18時30分。月曜・火曜定休。