旺文社(新宿区横寺町)は1月27日、昨年全国の公立小学校と教育委員会に実施した調査「小学校の英語活動に関するアンケート」の結果を発表した。
同調査は、2011年度に導入される小学校5、6年生への英語必修化へ向けた現在の活動実施状況と実施環境に関するアンケート。全国の公立小学校22,693校から無作為に抽出した5,000校と全国の教育委員会2,086団体すべてを対象に、小学校の「英語活動担当先生」と教育委員会の「小学校英語指導主事」へ回答を求めた。
調査の結果、英語活動必修化に対し「導入に不安が残る」と回答した小学校が52.5%であるのに対して教育委員会は22%と3割以上の認識の差が生じている。2008年度の英語活動実施時間数の調査では、1~4年生と比較し5~6年生の英語活動の実施時間が増加傾向にあり必修化に向けての動きがすすんでいるという結果に。英語活動の実施環境では過半数の小学校がALT(アシスタント・ランゲージ・ティーチャー)の来校頻度は「十分整っている」「ある程度整っている」と回答。一方、進学先中学校や近隣小学校との情報交換の体制や、教師が研修会や勉強会に参加する体制などに関しては7割以上が整っていないと感じている結果となった。
同社では昨年より、教師向けの無料教材や指導案、授業レポートなどを配信するサポートウェブサイト「学校英語ハピラボ」の開設や、小学校での外国語活動必修化への流れと経緯をはじめ、新学習指導要領の解説、教員研修の実施方法などを収録した書籍「現場の先生をサポートする『小学校外国語活動 実践マニュアル』」の発行など、外国語活動の導入に不安が残る現場を支援するための取り組みを進めている。