神楽坂のギャラリースペース「フラスコ」(新宿区神楽坂6)で4月5日、写真と絵画展「スープ・カレンダー」が始まった。
画家・ライターとして活動する有賀薫さんが、1年間家族の朝食のために作ったスープの写真365枚を展示する今回の企画。写真は全てiPhoneアプリ「ミイル」で撮影し加工したもので、昨年3月から今年2月までの1年365日分のスープ写真をカレンダー形式で展示する。
有賀さんがスープ作りを始めたのは2011年12月末のこと。大学受験を控えていた朝が弱い長男を応援する軽い気持ちで始めたというスープ作りだが、すぐに効果が表れて長男が朝起きられるようになったこと、スープ作り自体の面白さにはまってしまったことから毎日欠かさず作るようになったという。
会場では、写真だけでなく絵画の展示やレシピの公開、スープの実食、野菜の販売なども実施。見どころの一つというスープの実食と野菜の販売では、展示した写真のスープを作家自ら作って来場者に提供。牛込柳町の青果店「八百屋 瑞花」(市谷山伏町)の協力の下、展示した写真のスープを作ることができるレシピ付き野菜セットの販売も行う。
「さまざまな方に見ていただきたいが、中でも家庭で料理をする方に見ていただきたい。私自身が働きながらご飯を作る主婦なので、無理があっては続かない。毎日のスープは手のかかるものはむしろ少なく、基本は野菜1~2種類のとてもシンプルで現実的なレシピ」と有賀さん。「働く主婦や小さな赤ちゃんがいて凝った料理は難しいという人にも、毎日の食卓のヒントになるようなスープが、この365枚の中にきっとあるのでは」と話す。
開催時間は12時~20時(最終日は17時まで)。入場無料。今月10日まで。