神楽坂にギャラリー「写場(しゃば)」(新宿区築地町8)がオープンして、8月22日で1カ月がたった。経営は望月製本所(新宿区)。
店主は、望月製本所の江本昭司(しょうじ)社長。製本業を主軸とする同社は今年で創立30周年を迎えた。江本社長は「長年製本や印刷に携わってきたが、アートを切り口としてさまざまなコミュニケーションの場を創りたいと思い、ギャラリーを開いた」と話す。
ディレクターに写真家の長山一樹のほか、クリエーティブディレクターに清水恵介さん、プロジェクトに美術印刷会社「サンエムカラー」(京都市南区)の篠澤篤志さんなどが携わる。「展示はもちろんと、作家やクリエーターと一緒になって、納得のいく作品集を作り上げることにも注力する。多くの方に良いものを届けたいという強い気持ちがある」と意気込む。
元々は倉庫だったというギャラリー内は、白を基調としたホワイトボックス。あらゆる作品の展示ができるように「要素を減らしたシンプルな空間」に仕上げたという。しばらくは写真を中心に展示が続くが、今後は幅広い分野のアート展示の企画も検討する。
ギャラリーを訪れる人はアートが好きな人から近隣住民までさまざま。「実際に足を運んでいただき、作品を見ながらゆったりとした時間を過ごしてほしい。たまにはデジタルデバイスから少し離れ、五感を使い何かを感じ取るのも大切。入場無料なので、気楽に足を運んでいただければ」と話す。
営業時間は13時~19時。月曜・火曜定休。次回展示は花盛友里さんの個展「脱いでみた」(9月1日~4日)。