凸版印刷が運営する印刷博物館(文京区水道1、TEL 03-5840-2300)「P&Pギャラリー」で現在、企画展「現代日本のパッケージ2021」が開催されている。
会場では、一般社団法人「日本印刷産業連合会」主催の「第60回ジャパンパッケージングコンペティション」、公益社団法人「日本パッケージデザイン協会」(JPDA)主催の「日本パッケージデザイン大賞2021」、公益社団法人「日本包装技術協会」主催の「2021日本パッケージングコンテスト(第43回)」の受賞作品を展示。7回目となる同展では、時代のニーズや今後想定される解決すべき課題に対し、パッケージの現場で重ねられた取り組みの成果を知る機会の一つとして、日本で開催されている大規模なパッケージコンクールの受賞作を紹介する。
広報担当の式洋子さんは「身近な存在であるパッケージの機能やデザインを通して、社会が抱える問題やニーズの変遷に応える各社の取り組みに目を向けていただければ。消費者が普段目にしない部分でのパッケージの役割や、そこでの工夫も知っていただければ」と話す。
同館オリジナルで制作した「駿河版活字シュガー」のギフトパッケージが「第60回ジャパンパッケージングコンペティション」で贈答用品部門賞を受賞。「印刷博物館の宝の一つ」という駿河版活字(重要文化財)を模した砂糖菓子(沖縄産さとうきびのみを使用)。活字の字面と駿河版活字の特徴である薬研彫が再現されているという。パッケージは、駿河版活字が収められている木製引き出しをイメージした、ほぼ実物大の引き出すタイプの紙箱となっている。同館ミュージアムショップで販売中。「駿河版活字シュガー」(648円)、「駿河版活字シュガー&コーヒー ギフトセット」(2,700円)。
11月14日に、「日本パッケージデザイン大賞2021」の大賞・金賞受賞者、審査員の4人名によるトークショー「日本パッケージデザイン大賞2021 現在・これから」オンラインイベントを開催。パッケージデザイン年鑑のアートディレクターを交えて、今回の入賞・入選作品から感じるものについて話すという。事前申込制で参加無料。定員は450人。
「コロナ禍の影響で、社会・経済のさまざまな動きが、かつてないスピードで変化を遂げている。働き方、コミュニケーションの取り方、売場・売り方、生産方法など。これらの変化はパッケージデザインにも影響を及ぼしており、大賞2021にも兆しが見えている。『現在』を見つめながら、変化していく『これから』についての話ができれば、という気持ちをタイトルに込めた」とも。
開館時間は10時~18時(入館は閉館の30分前まで)。月曜休館。入館料=無料。「P&Pギャラリー」入場は事前予約制。12月5日まで。