四谷に、野菜を使ったメニューのテークアウト専門店「ソテリアファーム」(新宿区四谷1)がオープンして1カ月がたった。オープン日は8月1日。運営は、精神疾患のある在日外国人を支援するNPO法人「東京ソテリア」(江戸川区)。
法人事務局の塚本さやかさんは「当店は『地産地消・スローフード・多様性』をキーワードに、健康的な食を提供するベジタブルスタンド。多様性に注目が集まっている昨今、さまざまな背景を持つ人を積極的に採用することで、インクルーシブな社会づくりができれば」と話す。
昨年渡日したチームリーダーのトマーソ・スグアンチさんはイタリア出身。「日本がとても好きなので移住し、この活動に賛同して働き始めた。明るくのびのびとした雰囲気の中で、人と人とのつながりを大切にする働き方が実現できているのでうれしい。さまざまな背景を持つ人と働くのはとても良い経験。精神疾患を抱えるスタッフはまだいないが、どんな人でも関係なく、互いを理解しながらこの店も運営していければ」と話す。
商品は、サラダ(300円~)、野菜マフィン(各250円)やソテリアグラノーラ(250円~)など。「商品は、保存料や着色料不使用の無添加。野菜を丸ごと使い、フードロス削減も目指している。米粉を使ったグルテンフリーの野菜マフィンは、素材本来の味を感じでいただける」とトマーソさん。今後は、野菜スムージーや、所属するスタッフの母国料理をベースにした弁当なども販売予定だという。
塚本さんは「駅前の店舗なので年代問わず幅広い客層の方に利用していただいており、この活動に近辺の学生も協力してくれている。地域の皆さんをはじめ幅広い方に気軽に立ち寄ってもらえれば。誰もが分け隔てなく、互いを認め合える社会に近づけるように、当店もその役割を果たしていきたい」と意気込む。
営業時間は9時~15時。