牛込柳町にミャンマーコーヒー専門店「AUNG COFFEE(アウンコーヒー)」(新宿区原町2、 TEL 03‐6873‐3112) がオープンして半年がたった。同店はコーヒー豆の販売も行い、店内で焙煎(ばいせん)も行っている。
店主の奥富毅人(たけひと)さんは、ミャンマーコーヒーのおいしさを広めるために精力的に活動している。自らミャンマーに足を運び輸入する豆を選ぶ奥富さんは、現地のコーヒー豆産地でもよく知られている。日本に住むミャンマー人のコミュニティーも近いという牛込柳町に昨年9月、出店した。
「この店をオープンする前は、コーヒー豆の販売はオンラインのみだった。いろいろな人から、いつ店は開くのかという声をもらい続けていたので、満を持して焙煎所兼カフェを構えることにした」と奥富さん。取り扱うミャンマーコーヒーの種類は現在19種類。トルコから輸入した焙煎機を使い、店内で焙煎する。「ミャンマーコーヒーは本当に雑味が無く、おいしい。アジアコーヒーは軽視される傾向があるが、実はミャンマーコーヒーはスペシャルティコーヒー協会が選ぶ、評価基準を超えるスペシャルティコーヒーにも多く選ばれている」と話す。
ミャンマーコーヒーは、山脈ごとで生産される豆の特徴も異なり、生産者の仕事の丁寧さもおいしさにつながっているという。「ミャンマーコーヒーを日本人が広めることに意義がある」と考える奥富さんは、日本とミャンマーの両方でさまざまな文化交流の取り組みを行う。最近では、学生を対象にミャンマーコーヒーのいれ方などをレクチャーするなどして、コーヒー業界の若手育成にも力を入れている。
「コーヒーを通してミャンマー文化を知ってもらいたい。ミャンマーに対する意識やコーヒー価値が上がれば、彼らの丁寧な仕事にきちんとした対価を払い続けることができ、ミャンマーの人たちも喜んでくれる。生産意欲もさらに向上して良い豆を作り続けられれば、日本でもおいしいコーヒーを提供することができ、皆さんに幸せになってもらえる。そんなサイクルができれば。このカフェが、ミャンマーの文化的なつながりを持てる拠点になれれば」と意欲を見せる。
メニューは、本日のコーヒー(360円)のほか、ミャンマー文化を連想させるコンデンスミルク入りカフェラテ「カフェメイミョー」(470円)や「アイスレモンコーヒー」(490円)など。土日限定の「ココナツプリン」やココナツミルクを使ったミャンマースイーツ「サヌインマキン」(以上300円)なども。今後はフードも増やしていく予定。
営業時間は11時~18時(土曜・日曜は8時~)。