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飯田橋でフランス大使館賞受賞・近藤七彩さんの個展「第二の人生」

近藤さんの作品 古家具と自身で作成した部品を組み合わせた作風

近藤さんの作品 古家具と自身で作成した部品を組み合わせた作風

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 美術コンペティション「ART AWORD TOKYO MARUNOUCHI 2020(以下、AATM)」でフランス大使館賞を受賞した近藤七彩(ななせ)さんの個展「第二の人生」が2月27日、飯田橋のフランス文化センター「アンスティチュ・フランセ東京」(新宿区市谷船河原町、TEL 03-5206-2500)で始まった。

工芸美術家の近藤七彩さんとその作品

 AATMは若手アーティストの発掘・育成を目的として、全国の主要な美術大学・芸術大学・大学院の卒業修了制作展から作品と美術作家を選出するもの。2006(平成18)年より開催されている。

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 東北芸術工科大学院在籍の工芸美術家である近藤さんは、古家具を用いた作品を手掛けている。「大学では工芸コースを専攻していたが、従来の『工芸らしさ』の概念に疑問を持っていた。そんなとき、インテリアデザイナーの倉俣史朗さんの、エキスパンドメタルという建築素材で制作された椅子を知った。それをきっかけに工芸やアート、家具などの枠を超えた存在を作りたいという思いが具体的になった」と振り返る。

 個展名「第二の人生」は、古家具に自身の新規性を持たせ、新たな視点をもたらすことから。「制作時に古家具を分解していると、元の所有者のサインや作り手の走り書きが残っていることがある。そうした痕跡も含めて、その家具の存在価値だと考えている。物は誰かが作り、人が使い、不要なものとして売られていく循環が繰り返される。私の作品もそうした循環の一部で、私の手を離れた後も面白いものとして存在し続けてほしい。長い時間をかけて、最終的に雑多なものとしてリサイクルショップに並ぶ風景を想像するのも面白い」と近藤さん独自の切り口で意図を話す。

 「フランス大使館賞を頂いたのも、異国の文化を彷彿(ほうふつ)とさせる古家具を、また異なる視点から見てもらった面白さと、ものを大切に引き継いでいくという共通の文化背景もあったのでは。私も幼少期に祖母の家で見た古い立派な日本家具を大人になって改めて美しいと感じたように、日常になじんでいない距離感だからこそ感じる美があるのだとも思う。今回の個展でも、日本とフランスの感覚が混在する空間で、さまざまな文化背景から見た作品を楽しんでいただければ」とほほ笑む。

 開催時間は9時30分~18時(月曜は12時~)。祝日休館。3月21日まで。

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