プチ文壇バー「月に吠える」(新宿区四谷3、TEL 03-6457-8251)が11月2日、四谷の荒木町にオープンした。座数は、カウンター5席、立ち飲み席2席。
「読書好きや作家・ライター志望の方が気軽に集まり交流できる場所」をコンセプトにした同店は、現役作家や出版業界の客も多く、店主の肥沼和之(こえぬまかずゆき)さん自身も現役ジャーナリスト。店の経営を通じ、「物書きになりたい人を応援する」「出版文化を支えていく」ことをミッションにしている。
店名の「月に吠える」の由来は、肥沼さんが好きな詩人・萩原朔太郎の詩集から。店内には約1000冊を収納できる大きな本棚を設置し、カウンターにも本を置くスペースを設けている。文学や詩のほか、ミステリー、ノンフィクション、SF、エッセーなど幅広いジャンルの本を置く。内装は、「カウンターの上にあるステンドグラス風の模様や、レンガ風の壁、じゅうたん敷きの床など、レトロな雰囲気を演出している」という。
肥沼さんは「今後、『読書会』『歌会』『句会』『作家による一日店長』『創作系のワークショップ』などを、オンラインや、コロナの状況を見つつ、オフラインで開いていきたい。当店は、本の話をしたい方、作家やライター・出版業界に興味がある方は、きっと楽しんでいただける空間。コロナの収束が見えない中、『お越しください』とは言いづらいが、安心して外出できるようになったら、ぜひお越しいただければ。本の寄贈や、本関連のイベントで使いたい、などの相談も気軽にお寄せください」と話す。
メニューは、電氣ブラン(700円)とアブサン(850円)が肥沼さんのお薦め。オリジナル文壇カクテル「印税生活」は、ゴールドラムとコアントローを使った黄金色のショートカクテルで、仕上げに金箔(きんぱく)を振り掛けている。「店に作家志望の方が多いので、豪華な見た目で縁起の良いカクテルがあれば」と思い作ったという。「締切前夜」は、コーヒーリキュールとエナジードリンクとレモンジュースを使ったカクテル。「カフェインとエナジードリンクで目を覚まし、締め切りを乗り切ってほしい、というジョークで作った」。オリジナル文壇カクテルは12月下旬をめどに、提供を始める予定。
営業時間は19時~24時(12月17日までは22時まで)。日曜・祝日定休。