「うどん 咲花善伝(さかいで)」(新宿区市谷左内町、TEL 03-6457-5234)が四谷3丁目から市ケ谷に移転して2カ月がたった。
同店は四谷3丁目で10年にわたり店を構えてきたが、建物の取り壊しが決まり市ケ谷への移転を決めた。店主の守屋亮太さんは「うどんを作る工程のことを考えると適している物件が限られてしまい、四谷を離れざるを得なかった。移転の際に、長く利用してもらっているお客さまと離れてしまうことを覚悟していたが、移転後の今でも利用してくれる方も多くて驚いた。とてもありがたく、本当に支えられていると感じた。移転後は少しずつだが、リピート客も増えてきてうれしい」と話す。
守屋さんはサラリーマン時代を経て、讃岐うどんで知られる香川県で修業後、独自のうどんを開発し四谷3丁目でうどん専門店を開いた。店名の由来は、修業した香川県坂出市から。10年にわたりうどんの研究を重ね、食べログユーザーから高い評価を集めたうどん店に贈られる「うどん百名店」の称号も獲得した。「称号はあくまでも新規のお客さんに安心してもらえる指標のようなもの。食べてもらって、また来たいくらいおいしいと思ってもらえるかどうかが大事」と守屋さん。
毎日店で打つ麺は、材料を北海道小麦粉や天然塩などに限定し、だしは利尻昆布や煮干し、花がつおなど。うどんは、きつねうどん(700円)や肉うどん(900円~)を用意。
移転後は昼の定食メニューの提供も始めた。新店舗は、以前は無かったテーブル席も用意できる広さで、夜の居酒屋対応も広がりメニューを増やした。「自分がおいしいと素直に思ったものしか提供していない。料理もお酒も全て自分が納得して出せると決めたものを置いているが、絶対おいしいから食べてください、という姿勢はなく、おいしいと決めるのはお客さま自身。今までのお客さまはもちろん、市ケ谷かいわいの方にもなじみの店として認知してもらえたら」と笑顔を見せる。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時、ディナー=17時30分~22時。日曜定休。