新宿歴史博物館(新宿区三栄町)は現在、所蔵資料展「新宿の遺跡2019」「特集・尾張徳川家戸山屋敷とその周辺」を行っている。
「染付鶴文中皿(南榎町遺跡3次調査)」(提供:新宿歴史博物館)
若松町で見つかった2万年以上前の石器の製作址(せいさくし)、四谷三栄町や中落合四丁目に営まれていた縄文時代の集落、神田川を臨む下落合二丁目で発見された弥生時代の有力者の墓など原始・古代の遺跡がある。
江戸時代のものでは尾張徳川家の上屋敷(市谷本村町)をはじめとする大名屋敷跡、信濃町や白銀町の旗本屋敷跡、若葉三丁目や南元町の町屋跡の遺跡がある。同展では、近年区内で行われた発掘調査の中から、特に貴重な発見のあった発掘調査地点の成果を紹介する。
「特集・尾張徳川家戸山屋敷とその周辺」では、現在の戸山一丁目~三丁目に位置していた尾張徳川家の下屋敷(戸山屋敷)にスポットを当てる。広大な庭園を有するこの屋敷には、十一代将軍徳川家斉をはじめ諸大名が訪れていた。これまで行われた発掘調査では、大泉水や龍門滝、ボタンを育てた花壇など、往時をしのばせる痕跡が発見され、尾張徳川家下屋敷の様子が次第に明らかになっている。
開館時間は9時30分~17時30分(入館は17時まで)。第2・4月曜休館(祝日の場合は翌日)。観覧無料(常設展観覧券は一般=300円、小中学生=100円)。5月12日まで。