東京理科大学 総合教育機構 理数教育研究センター(新宿区神楽坂1)は10月2日、神楽坂キャンパスに隣接する近代科学資料館地下1階に五感を使って数学の理論を実体験できる新施設「数学体験館」を開設した。
同館は「数学体験プラーザ」「数学工房」「数学授業アーカイブス」の3つのゾーンで構成される体験型学習施設。「数学体験プラーザ」には、小学生から大学生までに学ぶ概念や定理・公式をハンズオンで学べる作品約70点を常時展示。「数学工房」を数学的作品や教具の制作を行う場、「数学授業アーカイブス」を算数・数学の講義を大型ディスプレーやオーディオ機器を使って学生が自習できる場として活用する。
館長には、数学者で同センター長でもある秋山仁さんが就任。高校までの理解不足を補う補習教育の強化と大学での数学の初年次教育の充実、学生の学習意欲や教育力向上、算数・数学の抽象的概念を分かりやすく伝えるための教具・教材等を開発し、学内外に発信することを目指すという。
学内施設だった場所を利用し新設した同館の施設面積は約400平方メートル。作品の説明や遊び方をレクチャーするインストラクターには同大学の学生を配置する予定で、将来教員を目指す学生の指導力や教育力の向上の場としての役割も。一般の来館者のほか、学校単位や科学部など将来理数系への進学を目指す学生らの来館を見込む。
開館時間は12時~16時(土曜は10時から)。日曜・月曜・祝日休館。入館無料。