廃校跡のギャラリーで1周年記念企画展-元図工教師らが運営

CCAA理事長の鈴石弘之さん。写真は鈴石さんが最も気に入っているという「手で見るギャラリー」で撮影。

CCAA理事長の鈴石弘之さん。写真は鈴石さんが最も気に入っているという「手で見るギャラリー」で撮影。

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 廃校になった旧四谷第四小学校跡に昨年4月に設立されたNPO法人市民の芸術活動推進委員会(新宿区四谷4、以下CCAA)は4月6日より、1周年記念企画展「ランプ坂SHOW学校展~愛の輝石~」を開催する。会場は「おもちゃ美術館」が入居する「四谷ひろば」(同)内。

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 CCAA理事長の鈴石弘之さんは図工専科教諭として38年のキャリアを持ち、廃校前の同小学校に10年間勤務。退職後はそのキャリアを社会教育に生かそうと考えていたところ、廃校跡地に新設された地域住民で自主運営する「四谷ひろば」の一部運営の誘致を受け、同法人を設立した。現役の図工教師やデザイナーらで構成される84人の会員とともに、親子や障害者などオール市民を対象にした講座やワークショップなどを展開している。

 CCAAでは、小学校の図工室や幼稚園の保育室として使用していた教室など6部屋を利用。各種講座を開講する「図工室」、手で触れることができる彫刻や立体作品を常設展示した「手で見るギャラリー」、美術教育に関する書籍などを集めた「アーカイブセンター」、貸しギャラリー「ランプ坂ギャラリー」として活用している。

 「3つの貸しギャラリーは当初借り手がなく、閑古鳥が鳴いている状態だった。9月ごろからはホームページからの問い合わせなども増え円滑に運営ができてきている」と鈴石さん。他のギャラリーと比較して格安なレンタル料金を設定していることから、中堅作家や学生などのグループ展としての利用が多いという。

 1周年記念と「ギャラリー運営が軌道に乗ったことのお祝いも兼ねて」(鈴石さん)開催する今回の企画展。小学校・幼稚園として使用していた場所であることから「記憶、幼児性」をキーワードに、現代美術家の開発好明さんをメーンアーティストとして迎え、多摩美術大学、女子美術大学の学生による3つの展示を行う。

 鈴石さんは「今後は定期的に企画展を開催していきたい」と話し、「年間を通してギャラリーが埋まれば」とも。

 企画展の開催時間は10時~18時(9、12、16日は21時まで)。入場無料。今月16日まで。

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