四谷荒木町エリアで9月12日、杉大門通り盆踊りが初開催され、地元の和太鼓チーム「荒木町太鼓会『荒魂(あらみたま)』」がデビューした。
「荒魂」を率いるのは、「八まめ」(新宿区荒木町)店主の関澤衛さん。チーム名は「日本書紀」の記述にあるという「荒魂」から。荒木町の「荒」、水場や台所を守る「荒神様」の「荒」も掛けているという。
「荒魂」のメンバーは現在30人ほど。うち約20人が商店関係者という。「見に来てくれる人も自分が知っている店の店主が太鼓をたたいていれば喜んでくれるのではないかと思う。街に興味を持ってもらうきっかけにもなれば」と関澤さん。
「商店関係者にとっても商売抜きの社交場。和太鼓は子どもからお年寄りまで楽しめるので、ゆくゆくは誰でも参加できるようにしたい。子どもたちが大人になったとき、帰ってこられる街、好きでいられる街にしたい。地元愛をどう表現したらいいか分からない人たちがたくさんいると感じるので、まずは自分の街で楽しんでほしい」とも。
「三味線弾き」という関澤さんは「時代や街がどんどん変わっていくので、変わらないものが見えにくくなってきている。和太鼓や三味線に興味を持ってもらうことで、荒木町自体が花街だったということもなんとなく身近に感じられるのではないか」と話す。
「将来的には、三味線、民謡歌手、笛、鳴り物の生演奏で盆踊りをやりたい。地元で民謡をやっている人が歌いに来たりできるような形を目指している」と笑顔を見せる。