全国果実生産出荷安定協議会消費拡大部会は11月6日、千代田区立番町小学校(千代田区六番町)で果物の専門家による「出前授業」を実施した。
農林水産省が勧める「にっぽん食育推進事業」の一環として行われた今回の企画は、青果卸売会社の果実担当者や国の試験場退官者、ベジタブルフルーツマイスターなどの果物の専門家を小学校に派遣し「出前授業」を行うもの。関東地区、関西地区を中心に10月から12月にかけて100回を実施する。
同校では、果物などの著書を多数出版し果物博士と評される元農水省果樹試験場長の間苧谷(まおたに)徹さんを講師に招き、5・6年生225人を対象に授業を実施。副読本に基づき、日本と海外の果物の消費量の違いや果物の持つ栄養や効果、作り方、品種、おいしい食べ方など、間苧谷さんの説明に児童たちは熱心に耳を傾けた。
休憩時間中にも、間苧谷さんの周りには話を聞こうと児童が集まり、「果物に興味がある子どもたちも多いと感じた」と間苧谷さん。児童たちから寄せられた「野菜と果物の違いは?」「皮をむいたリンゴの色が変わるのはなぜ?」「ミカンの皮を乾燥させると漢方になるというのは本当?」などの質問にも分かりやすく丁寧に回答していた。
「朝食を食べることを推進している」という同校で家庭科を教える角田教諭は「(今回の授業で)より浸透したのでは。毎日果物を200グラム食べるということを今後は意識し、児童への話にも取り入れていきたい」と話す。