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九段中学が日建設計とワークショップ 木材使い課題解決図る

「九段中学ワークショップ」の様子

「九段中学ワークショップ」の様子

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 九段中等教育学校(千代田区九段北2)が1月26日、授業の一環で日建設計(飯田橋2)と共同プロジェクトのワークショップを同社で行った。

「九段中学ワークショップ」の様子

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 同校では毎年約30社の近隣企業に依頼し、共同で行うプロジェクト授業を実施。日建設計との活動は今年で10年目を迎えた。

 テーマは、「どこでもつな木セット」を使った「課題解決」。3年前からワークショップで活用しているという「つな木」は、木材利用を促進させるために同社が開発した可変型木質ユニット。接合部材「クランプ」を使い木材を固定することで、専門的な知識がなくても組み立てや解体ができ、机や棚などさまざまな用途に合わせて組み替えられる。

 生徒は自ら企業を選び、課題に取り組むという。今回のチームメンバーである5人の中学生は昨年10月に活動を開始。自分たちの親の悩みをリサーチし、それらを解決するため「用途に合わせて活用できる個室スペース」の構想を練ってきた。ワークショップ当日は、活動報告とプレゼンテーションを行った後、実際に「つな木」を組み立てた。完成時は喜びの声が上がり、笑顔も見られた。製作物は同社に展示されるという。

 メンバーの乗田紗花さんと中村光希さんは「機具の扱いが大変だったが、作る楽しさを感じた。身近な課題を解決する視点は、ほかのことにも役立ちそう」「実際に手を動かして物を作ることで、自分事として捉えてプロジェクトを進められた」と話し、「多くを学んだ」と伝えた。

 日建設計の松丸真佑美さんは「通常、大規模な建築物などに携わっている私たちだが、改めて子どもたちと一緒にものを作っていく機会を通して新しい発見などもある。これからも設計会社として『木育』を続け、若い世代に設計の魅力を伝えていきたい」と話す。

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