長崎県東京産業支援センター内に位置する「まうまう四ツ谷 長崎歳時記」(新宿区四谷1、TEL 080-4180-5631)がオープンして、6月28日で2カ月がたつ。同店は、長崎の食材を使った料理や酒を提供する居酒屋。席数は40席。
店主の山口桂右(けいすけ)さんは長崎出身。東京で長年、広告代理店に勤務していたが、地元に貢献したいと考え「縁あって、この場所で20年以上にわたり長崎の郷土料理を提供していた店の意思を引き継ぎ、新店として運営することを決めた」と話す。「生産者や地元のことを考えると、自分たちで飲食店を持つことが応援になると考えた」とも。長崎から食材や酒を仕入れるほか、店内に物産コーナーも設ける。
メニューは、松浦の離島「青島」で取れるマダイの肝を使った「鯛肝醤油(たいきもしょうゆ)」(380円)のほか、「島原ハムの極上厚切りハムカツ」(750円)、「松浦アジのなめろう」(680円)、「五島うどんの地獄炊き」(850円)、「アジフライの聖地松浦のアジフライ 自家製タルタルソース」(880円)など。「本当においしい食べ方や料理は漁師や生産者が知っている。ほかでは食べられない料理を、ぜひ食べていただきたい」と話す。「松浦はアジの水揚げ量が日本一。フワッとした身のアジのうまみを感じてもらいたい」とも。デザートは「揚げかんころもち」(380円)など。「江戸時代に五島列島に渡ったキリシタンが、食料確保のために作り始めたたという説もある『かんころもち』を素揚げで提供する」という。
アルコール類も、焼酎「壱岐の華 初代嘉助」(520円)、「五島列島 五島芋」(620円)、日本酒「潜龍(せんりゅう)酒造 本陣」(1,500円)など幅広く取りそろえる。
「食は体験でもある」と考える山口さんは、長崎の食材や酒を通して東京に住む人たちとの縁をつなげたいという。「長崎県にルーツのある方はもちろん、そうでない方も楽しいひとときを過ごせる場所にしたい。長崎の文化を食べて感じてもらい、五感を通して長崎の良さを知ってもらえれば」と意気込む。
営業時間は、ランチ=11時30分~14時、ディナー=17時30分~22時。土曜・日曜・祝日定休。