東京大神宮マツヤサロン(千代田区富士見2)五十鈴の間で4月15日、「かぐら坂への誘い」が開かれ、神楽坂芸者が3年ぶりに舞台を披露した。
当日は、12人の芸者が祝儀曲や季節の踊りを8曲披露。神楽坂のみで行われている「神楽坂騒ぎ」や「ひと里」などの演目も披露した。会場では「特製懐石弁当」を食べなながら、芸者たちと歓談する機会も設けた。
「神楽坂をどり」は毎年4月の第2土曜に行われているが、コロナ禍で2年間中止となった。「何かしら舞台をやりたい」と芸者から声が上がっていたが、計画を練っては中止・延期を繰り返していた。同イベントは昨年10月頃、芸者から「東京大神宮の会場は使えないか」と話が上がり、「奇跡的に」会場を使うことができ、開催に至ったという。
主催の東京神楽坂組合事務長の齋藤浩行さんは「しばらく何もイベントが開けなかった中で、ようやくイベントを実現できて本当にうれしい。芸者たちは舞台がなく、お座敷も少ない状態だったが『舞台に立ちたい』という気持ちが強く、イベントがなくても稽古は毎日続けてきた。イベントをやりたいという気持ちがやっと実現できて、みんなも喜んでいる。チケットを発売したのが12月1日で、150席用意した席も3月2日に完売。150席を埋めるのは苦戦するかと思ったが、神楽坂商店街の方々の協力のおかげで完売でき、感謝の気持ちでいっぱい」とほほ笑む。