日本テレビ放送網が9月5日、社屋移転に伴い跡地を活用した広場「番町の森」(千代田区二番町)をオープンした。同施設は、日本テレビ創業の地である番町エリアの土地を暫定利用した広場。広場の運営はエリアワークス。
2015(平成27)年、カフェに隣接する広場を「番町の庭」として運用し始めたのが始まり。エリアマネジメントの一環としてイベントなどを企画していたが、さらに多様性に富んだ場所を近隣民へ提供したいという思いで同施設を設けた。
日本テレビの櫛笥(くしげ)桜子さんは「日本テレビゆかりの地で、近隣を巻き込んだインクルーシブな取り組みを行い、皆さんに喜んでいただきたいという思いがある。現在は中止しているが、『番町の庭』では近隣住民からのアイデアで、子どもたちが馬と触れ合えるイベントなどを定期的に開いていた。地域住民や利用者からの発案を取り入れ、アイデアを生かしたイベント企画を『番町の森』でも拡大していければ」と話す。
広場内は、芝生エリアや木製の遊具、砂利スペースなどさまざまな要素を持たせ、利用用途を限定しない。植栽にも力を入れ、敷地内に40種類の植物を植えたという。「利用者が自由に楽しめるよう、余白を残した広場にしている。シダレザクラやアスナロなど、普段近くで見ることのないような植物も植えたほか、『番町の畑』と呼ぶ菜園場も設け、地域の子どもたちが土や自然に触れられるような仕掛けもある。自然に接する機会が少ない時代だからこそ、大人も子どもも、この場所に広がる緑を見て触れて、思い思いの時間を過ごしてほしい」とも。
「老若男女問わず同広場を活用いただけている。公式ホームページからもイベントアイデアやご意見も随時募集しているので、まちづくりの一環としてこの場所を皆さんと一緒に発展させたい。今後も時期を見てイベントが開催できれば。地域に根付き、皆さんに愛されるような場所になれれば」と笑顔を見せる。
開放時間は7時30分~22時30分。(現在は21時まで)