JR飯田橋駅の西口駅舎「エキュートエディション飯田橋」(千代田区飯田橋4)2階部分が7月21日にオープンし、併せて史跡眺望テラスも公開された。同テラスは、飯田橋駅に隣接する「牛込見附跡」「江戸城外堀跡」の2つの重要文化財を眺望できる。
ホームの抜本的な安全対策として、2015(平成27)年より改修工事を行うJR飯田橋駅。新宿寄りにホームを約200メートル移設し、2020年7月に新ホームの利用が始まった。JR東日本東京工事事務所課長の宇野弘之さんは「飯田橋駅は重要文化財が隣接する非常に貴重な駅。歴史的建造物を考慮しながら安全性を確保した駅を目指した。勾配のある場所でホームを移動させ駅舎をリニューアルさせるために、高度な技術を必要とした。史跡眺望テラスは、重要文化財と街の景観に視線が集まるように、屋根に緩やかな傾斜をつけているのも特徴」と話す。
テラスには史跡紹介解説板も設置し、眺望と同時に、牛込門の歴史や付近の変化、過去の鉄道整備などの詳細を知ることができるようにした。併せて史跡を散策するルートも提案しており、観覧者にさまざまな方法で史跡の魅力を発信する
併せて、同施設には飲食店「プレッセ飯田橋デリマーケット」「ゴディバカフェ」が新たに開業。「地域の皆さんをはじめとする利用者の方々の生活に根付いた場所になってくれれば。当施設を通して飯田橋駅近辺の歴史にも興味を持ってもらえればうれしい。電車を利用する方もそうでない方も、JR飯田橋駅に訪れ楽しんでいただきたい」とも。
JR飯田橋駅の改修工事は、2022年夏ごろのホームドア設置で完了となる。