「測量×地図 測り・描き・守り・伝える」が現在、新宿歴史博物館(新宿区三栄町)で開かれている。主催は近代測量150年記念事業推進会議ほか。
1869(明治2)年に近代測量を行う国の機関が設置されてから150年がたった今年、さまざまな事業が「近代測量150年記念事業」として全国で行われている。
「近代測量」とは近代国家への第一歩を踏み出した明治日本が、国土の姿を正しく捉え、管理・保全していくための枠組みであり、その始まりは、国土を測り(測量)、描く(地図の作製)ことだった。その後も西洋の測量術を導入しながら全国を網羅した地形図などが整備された。今の測量技術は衛星測量まで進歩したが、近代測量の基本的な体系や枠組みは受け継がれ、国土地理院が測量・地図分野の行政機関として統括している。
同展では、国土地理院をはじめ、近代測量150年記念事業推進会議を構成する各機関所蔵の貴重な古地図や測量器具、博物館所蔵の資料により、現代までの測量技術の進歩と地図の歴史を紹介する。
関連企画として10月19日には清水靖夫さんによる「地図から新宿の歴史を読む」、11月2日には田代博さんによる「新宿から見る富士山と地図を巡る話題」をテーマとする記念講演会(いずれも事前申し込み・抽選制、定員100人、特別展招待券付き料金=500円)が行われる。
開館時間は9時30分~17時30分(入館は17時まで)。第2・4月曜休館(祝日の場合は翌日)。常設展観覧料(一般300円)で観覧できる。中学生以下は無料。12月8日まで。
なお、新宿歴史博物館は改修工事のため年末から臨時休館(12月16日~3月13日)の予定。