大日本印刷(新宿区市谷加賀町1、以下DNP)グループがCSR活動の一環として2006年から取り組んでいるフェアトレード認証コーヒーの社内消費が、2018年3月末時点で100万杯を達成した。
5月21日、DNPの長年の取り組みに対し、日本における国際フェアトレード認証ラベルの認証組織である特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン(中央区、以下FLJ)から表彰状が贈られた。日本企業に対する表彰状の贈呈は今回が初。
フェアトレードは、開発途上国の原材料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組み。DNPはこの国際フェアトレード認証の考え方に賛同し、生産者や生産地の一過性の支援ではなく経済活動を改善する取り組みであること、DNP社員が気軽に活動に参加できることなどを考慮し、2006年に社内の応接室で提供するコーヒーをフェアトレード認証製品に切り替えた。その後、12年にわたり社内消費活動を継続。応接室でのコーヒー提供に加え、社内カフェや社内売店での販売にも展開し、現在、社内18カ所でフェアトレード認証コーヒーを提供している。
FLJは「フェアトレードは、生産地に効果が現れるまで時間がかかり、根気よく継続して取り組むことが欠かせない。DNPでは、そうしたフェアトレードの意義に共感いただき、先駆けとして、今日まで12年という年月にわたり社内消費にフェアトレード認証製品を取り入れられた。さらに他の企業との連携も積極的に主導されて、日本国内におけるフェアトレードの普及に大きく貢献した。その功績を称えると同時に、より一層の普及に向け、さらなる取組みを期待している」とコメント。
DNPは「今後もコーヒーをはじめとするフェアトレード認証製品の社内消費を継続することで、社会的効果をより高め、社内消費に取り組む企業を中心に、企業間の連携を加速させ、日本におけるフェアトレードの普及促進に貢献していく。フェアトレード活動を通じて社会課題を解決し、持続可能な社会の実現を目指す」としている。