出版取次大手のトーハン(新宿区東五軒町)が同社で取り組む「ほんをうえるプロジェクト」の一環として4月下旬から販売を行う、ダンボール自販機制作キット「クレヨンしんちゃん 親子で作るミニコーラ販売キット」の売れ行きが好調だ。
一昨年より始めた同プロジェクトは書店の店頭活性化を目的としたもので、商品企画から売り場提案など積極的な売り場への関与を試みている。過去には精巧なイモムシフィギュアを用いた店頭フェアなど、ユニークな取り組みを行ってきた。
今回は子どもたちの間で、ダンボールを用いて制作した自作の自販機を動画サイトに投稿することがブームになっていることに着目。その多くに商品として用いられているものが、ラムネ菓子の「ミニコーラ」であったことから、製造元のオリオン(大阪市)に提案をし、共同開発が実現した。
トーハン初の食玩となる同商品は、ボタンを押すと菓子が出てくる仕組みで、コイン投入部分は貯金箱にもなる。ノリやハサミは不要なクラフトキットで、自販機が完成したら同梱(どうこん)のラムネ菓子(ミニコーラ、ミニサワー、ミニオレンジ)をセットして、すぐに遊ぶことができる手軽さが親子に人気の秘訣(ひけつ)だ。また、自販機本体には新作映画の公開中の「クレヨンしんちゃん」のイラストが描かれている。
全国の書店や同社のインターネット書籍販売サイト「e-hon」では販売開始後より、早くも在庫切れの店舗も出てきている。販売数は1000個で価格は1,500円(税別)。広報担当者に確認したところ「現在の残数は30個」だという。