神楽坂に本店を構える和コスメブランド「まかないこすめ」が3月9日、野沢民芸品製作企業組合（福島県耶麻郡西会津町）が製作する福島・会津の伝統工芸「張り子人形（会津張子）」にオーダーしたオリジナル商品「まかないこすめ福うさぎ」を100個限定で発売する。

　金沢の吉鷹金箔（きんぱく）本舗で働く女性たちの知恵から生まれたオリジナルコスメを展開する同ブランド。ブランドのルーツである金箔が石川県の伝統工芸であることから、震災から1年を前にした今回、被災地の伝統工芸復興を目的にチャリティー商品の注文・販売を決めた。

　同ブランドでは2006年の神楽坂本店オープン以来、ロゴマークをモチーフとした張り子のウサギを各店のディスプレーとして採用。「福うさぎ」と呼び、店舗のマスコットとしている。手描きの絵付けは「手を取り合う」「絆」をイメージし、「水引」をメーンに伝統柄の梅文様を散らしたオリジナルデザインに仕上げた。

　価格は、小（縦約9センチ、横約7.5センチ、高さ約8センチ）＝1,350円、大（縦約15センチ、横約12センチ、高さ約13センチ）＝2,700円。神楽坂本店、難波店、横浜店、仙台店、羽田空港国際線店、丸ビル店のほか、オンラインショップ（3月5日よりメルマガ会員限定で先行予約受け付け中）でも販売する。

　収益は、震災後に隈研吾さんを中心にスタートした被災地での仕事の創生、他地域での消費活動活性化、日本のモノづくり文化の復興を目指すプロジェクト「East Japan Project」に寄付。東日本の継続的な伝統工芸の振興などに利用される。

　「被災地を支援したいと思っていらっしゃる方、ウサギがかわいいという理由からでも購入していただければ」と広報・プロモーション担当の森山慶子さん。「福島の郷土玩具を通じて、作り手が仕事を続け生活していることを感じていただきたい」と話す。