和食店「くずし割烹 厨(くりや)」(新宿区納戸町)が4月16日で10周年を迎えた。
カウンター越しに客と向き合いながら、季節の食材に独自の発想を掛け合わせた料理を提供する同店。店名の「厨」は古くから台所や調理場を意味し、「お客さまにとって身近な台所のような場所でありたい」という思いが込められている。
店主の小市邦正さんは修業を重ね、「技術と精神性を磨いてきた」という。伝統的な和食の技法や考え方を基盤に、現代的なアレンジも取り入れる。「料理は流行が巡りながら形を変えるもの。古典と現代を行き来しながら、独自の発想で探究している。最近は豆腐作りにも力を入れ、ようやく納得のいくものができた。濃厚でクリーミーな大豆のうまみを感じてほしい」と話す。
ランチは全ての定食に手作り豆腐が付き、「さば味噌(みそ)定食」(1,500円)などを提供。ディナーはコースや鍋、アラカルトと幅広く、「ゆば・とうふコース」(6,600円)、「季節のおまかせ」(8,800円)を用意する。アラカルトでは、泡立てた卵をだしで仕上げる「たまごふわふわ」(880円)や「馬刺し」(1,100円)などが並ぶ。1人用の土鍋で提供する鍋料理や、目の前で仕上げる燻製(くんせい)など、ライブ感のある演出も特徴。店内には店主が集めた酒器や器も並ぶ。
10年を振り返り、小市さんは「厳しい時期もあったが、お客さまに支えられて続けてこられた。『おいしい』と言ってもらえるのが何よりうれしい」と話す。「ランチも含め気軽に足を運んでほしい。地域に根差した『台所』としての役割を、さらに深めていきたい」とも。
営業時間は、ランチ=11時30分~14時30分、ディナー=17時~22時30分。日曜定休。