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飯田橋のパン店「ファリーヌキムラヤ」 地域に根付いて120周年

「ファリーヌキムラヤ」4代目店主の山崎裕太さん

「ファリーヌキムラヤ」4代目店主の山崎裕太さん

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 飯田橋のパン店「ファリーヌキムラヤ」(千代田区飯田橋2、TEL 03-3264-4180)が今年で120周年を迎えた。

「ファリーヌキムラヤ」の定番商品

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 同店は1905(明治38)年の創業。銀座の「木村屋総本店」で修業した初代店主がのれん分けで店を開いた。創業当時は木村屋からあんパンを仕入れて販売するほか、喫茶店としても店を切り盛りしていた。2代目店主の時代に、自社でパンを製造する現在の業態となった。

 4代目店主の山崎裕太さんは「家族の思いに応え、歴史を絶やしたくない」と、異業種から道を変えて店に携わっていたが、2年前、正式に店を引き継いだ。「現在の店名になったのは3代目店主の時。時代とともに変化を重ねてきた当店を、これからも守っていきたい」と意気込む。

 幅広いラインアップをそろえる同店の商品は、パンやチョコレート、焼き菓子などさまざま。「価格は抑え、ボリュームのある商品でお客さまに満足いただきたい」と山崎さん。「牛肉カレーパン」(220円)は、「ごろっとした牛肉と野菜」が入っており、常連客にも人気だという。そのほか、ココア生地に白あんと黄身、バターなどを混ぜたあんを包んだ「オランダあんぱん」(220円)、生地に生クリームを練り込んだ「フワフワモチモチ」とした食感が特長の「ラウンドパン」(160円~)、チョコレートを練り込んだパン生地で、チョコレートアーモンドクラッシュを包み込んだ「チョコアーモンド」(280円)なども定番商品。「ラウンドパンは、メープルやチョコなど種類豊富に用意し、3サイズを展開する。定番の味に加え、季節限定の味などもあり、皆さんに長く愛されているパンの一つ」とも。人気商品は午前中で売り切れてしまうことも多いという。

 物価高騰のあおりを受け、価格変更も行ったというが、「何を値上げしたか分からないほど安い」と気にせず訪れる常連客が大半で、客足も絶えないという。「地域の皆さまには感謝でいっぱい。毎日足を運んで同じパンを買う方もいる。パンはもちろん、店の雰囲気やスタッフの温かさも、多くの方に慣れ親しんでいただけている理由なのでは。パン店は日常の中にあるもの。皆さんが期待する味を守りつつ、新しい挑戦も続けながら、地元の食卓に笑顔を届けていきたい」と意気込む。

 営業時間は6時30分~18時(土曜は16時30分まで)。日曜・祝日定休。

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