武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス(新宿区市谷田町1)に11月29日、新たな社会連携拠点「1/M(イチエム)」が開設された。
イチエムは「社会とつながり、共に考え、共に学ぶ」ことを目的とした拠点で、地域社会や企業、市民、学生など、多様な立場の人々が集い、対話を通じて新しい価値を生み出す場に位置づける。
同大は2012(平成24)年、デザインを基軸とした情報発信拠点であるデザインラウンジを、美術大学として初めて東京ミッドタウン・デザインハブ内に開設して以降、美術大学の社会貢献力を強め、企業・社会と大学がつながりを持つ場の創出を図ってきた。イチエムは、デザインラウンジのノウハウを生かして構想したという。
同拠点の活動開始を記念し、現在、展覧会「NEW COMMONS(ニューコモンズ) ともにつくる学びの場 武蔵野美術大学の社会連携活動展」を開催している。同展は、同大が近年取り組んできた社会連携プロジェクトを振り返り、学生・教育・協働先の3つの視点から、その成果やプロセスをひもとくとともに、次世代の「学びの場」についても展望する。COMMONSとは、地域社会が共同で維持管理する自然や空間、資源を指す。産学連携による地域課題解決への取り組みや学生主体で行われた市民参加型のワークショップなど、多様な事例を展示するほか、同大教授が登壇するトークセッションなども予定する。
同大は昨年6月、コワーキングスペース「Musashino Art University Co-Creation Space -Ma-(マ)」を市ヶ谷キャンパス内に開設。今後の取り組みとして、イチエムとコワーキングスペースを連携したイベントや市民参加型のワークショップなど、幅広い地域共創の取り組みを試みるという。
記念展示は12月20日まで。