例年3月1日に開始する区営千鳥ヶ淵ボート場(千代田区三番町)の営業が、環境省が実施した「かいぼり」の復水の遅延により延期となっている。
環境省は、皇居外苑濠の千鳥ヶ淵における水質、生態系の改善を目的とした「かいぼり(一時的な水抜き)」を、同ボート場の休止期間である12月から2月のスケジュールで実施。昨年12月より排水を開始し、1カ月半程度水位を下げた状態を維持。1月下旬より復水を開始し、2月初旬に終える予定だった。
「かいぼり」とは池などで一時的に水を抜き、池底を露出させること。水位を下げて池底を空気にさらすことで、一定期間の水質改善が期待されるとともに、ごみの回収、外来生物駆除などの生態系改善、水生植物の管理など、さまざまな対策を行うことができる。
環境省では、水質悪化が進む皇居外苑濠の水質を改善するための計画を立て、濠水浄化施設の設置・運転や外来生物駆除などの対策を進めている。昨年度は東京オリンピック・パラリンピックとその後の水質改善を目指した「皇居外苑濠水環境改善計画」を新たに策定。その一環として本年度、千鳥ヶ淵での「かいぼり」の試行を実施した。
ボート場の営業開始は3月中旬を予定。開始日が決まり次第、千代田区ホームページ、同区公式ツイッター、フェイスブックで知らせる。