この度、長野県下伊那郡阿智村(しもいなぐん あちむら 村長:熊谷 秀樹)が、株式会社Matchbox Technologies(マッチボックステクノロジーズ 本社:新潟県新潟市中央区、代表取締役社長:佐藤 洋彰、以下当社)がシステムを提供し、阿智村が運営している自治体公式就業プラットフォーム「阿智村マッチボックス」を活用し、自治体が主催するイベントのスタッフ募集を開始しました。
これまで「阿智村マッチボックス」は、地域の事業者の人材募集に利用されておりましたが、今回は自治体が「阿智村マッチボックス」を自ら活用し、自治体主催で開催されるイベント「花桃まつり」のスタッフを募集します。阿智村としての求人掲載は今回が初めてです。
■働き方の選択肢を増やし、地元で働きやすい環境を整備する 阿智村の人材戦略
阿智村は、長野県南端に位置する自然豊かな村で「日本一の星空 阿智村」としても知られています。
一方、生産年齢人口の減少が顕著で、村内企業では人材不足が続く状況です。そのため、若年層の村外流出抑制やUIターン者の就業促進など「生産年齢人口を増やす」とともに、スキマ時間を活用した短時間勤務を可能にするなど「多様な人材が柔軟に働ける環境整備」が課題となっています。
阿智村は、デジタルでの就業環境の整備および上述のような人材課題解消を目的として、2024年8月に自治体公式のスポットワークプラットフォーム「阿智村マッチボックス」を開設しました。これまで、農業・福祉・宿泊など、さまざまな事業者が登録し、2025年1月末時点で200件を超える採用につなげています。
また、2025年4月には、地域企業に向けたサービスの利用料金を自治体の負担で減額するなど、攻めの政策で地域企業の利用を推し進めています。
阿智村マッチボックス:https://matchbox.jp/nagano/achimura
■地域の観光業を支える「地元のスポットワーカー」と「持続可能な雇用の仕組み」
今回、阿智村が「阿智村マッチボックス」で募集をかける求人は、日本一の桃源郷として知られる月川温泉郷「花桃の里」で開催される「花桃まつり」の求人です。「花桃まつり」は、毎年4月中旬から5月上旬にかけて開催される人気のイベントで、約5,000本の花桃が咲き誇り多くの観光客が訪れます。募集する求人の仕事内容は、駐車場整備や会場誘導、清掃などの業務などを予定しています。
写真提供:阿智☆昼神観光局
阿智村では、観光業を主要な産業の一つとしています。全国的にも有名な昼神温泉や花桃の里、日本一の星空を堪能できるナイトツアーなどが人気です。
地方の観光業では、人口減少や少子高齢化の影響で都心部よりもさらに働き手が不足しており、宿泊業や飲食サービス業で特に深刻です。外国語対応などの観光業特有のスキルを持つ人材の確保も難しいほか、繁忙期に休暇が取りづらいことや長時間労働などのさまざまな原因で人材が定着しないという課題があります。
阿智村では、上記のような課題に対応すべく、これまでは村で浸透していなかった「1日・短時間単位の働き方」を導入しました。「阿智村マッチボックス」は自治体が主導する公式のマッチングサイトであり、地域住民も地域企業も安心して利用できます。これにより、今までの就業環境では働くことができなかった人々の就労機会が増加し、新たな雇用が生まれています。
地方での人材課題の解決には、地域全体での協力と持続可能な仕組みづくりが必要です。阿智村では、今後も「阿智村マッチボックス」の運用や自治体としての求人掲載などを通じて、誰もが柔軟に働ける地域社会の実現を図り、多様な人材の活躍と地域内企業の活性化をめざします。
■自治体が公式就業プラットフォームを構築すべき理由
当社が提供する「マッチボックス」は、企業や自治体が自前でスポットワーカーの募集を可能にするプラットフォームです。地方自治体が「マッチボックス」を活用すると、地域住民への就業機会の最大化と地元企業の働き手の確保を実現できるだけでなく、それぞれの自治体に合わせた独自の就労プラットフォームを構築することで、自治体ごとに異なる施策や課題に対応させていくことが可能です。
地方自治体が主導となりスポットワークを推進していくべき理由は、次のような点があげられます。
コンプライアンスを徹底した安心安全な就労環境を提供できる
自治体主導のスポットワーク推進は、仕事(求人)の信頼性が担保され、利用者が安心して求人に応募できる点が特徴です。「マッチボックス」では、働き手が安心して応募できるよう、登録するすべての事業者に与信調査を行なっていますが、加えて自治体の目を通すことで、応募者がより一層安心して就業できる求人のみ掲載される仕組みとなっています。
また、「マッチボックス」には「休業手当や割増賃金の自動計算・支払い」「勤務状況に応じた税区分の自動変更」など、独自の特許技術を活用した労働者保護につながる機能を多数搭載しています(※)。これにより、事業者の利便性と働き手が安心して応募できる環境の整備を両立しています。
※ 当社は労働者保護に関する特許のほか、独自技術に関連する13件の特許群を取得しています。
地域に根ざした求人掲載による地域コミュニティの構築と交流人口の創出が可能に
自治体公式のマッチボックスは地域限定の求人のみが掲載されているほか、自治体によるサポートがあるため、高齢者やスポットワーク未経験者が多い地方においても、地元住民が利用しやすい仕組みとなっています。また、地元住民が働き手となることで、スポットワークとして短期の雇用需要を満たせるだけでなく、定期的なリピート利用や正規採用などの長期的な雇用にもつながりやすくなります。
自治体公式マッチボックスの活用により、地元住民の柔軟な働き方を支援できるだけでなく、スポットワークを通した地域コミュニティの構築、ひいては地域企業の永続的な人手不足解消が期待できます。県外からの利用者による勤務実績もあり交流人口の創出につなげていくことも可能です。
私たちマッチボックステクノロジーズは、人材雇用・労務管理を一体とした人材マネジメントのデジタル化により、雇用側の金銭的・人的コストの効率化および、あらゆる人が安心して柔軟に働ける社会の実現をめざしています。今後も、地方自治体との連携を通し、地方の人材課題の解決に貢献してまいります。
以上
「matchbox(マッチボックス)」について
「マッチボックス」は、スポットワークの管理内製化を可能にするセルフソーシング(R)?型のHRプロダクトです。現役従業員に加え、アルムナイ(退職者)や登録制アルバイト、一度雇用したスポットワーカーなどを、企業に合わせて開発したシステム内にメンバー登録することで、自社独自の人材プールを構築し、採用にかかる時間やコストを大幅に削減します。また、採用から給与労務までの全ての工程を、システムを通じて簡単に一元管理することができるため、業務の効率化にも最適です。事業所側が信頼できる人材を選定することを可能としたほか、求職者側への配慮として休業手当の支給や企業への与信調査などを行うなど、企業側と働き手の双方に対してフェアで安全なサービスを目指しております。マッチボックスは、企業と働き手の信頼関係をベースとしたコミュニティの構築により、あらゆる人が柔軟に働ける環境を実現させています。
「マッチボックス」サービスページ:https://business.matchbox.jp
「Matchbox Technologies」について
私たちは「雇用主も従業員も無理なく、自分らしく働けるセカイ」の実現を目指し、「企業の柔軟な職場環境づくりを、テクノロジーで実現する」というミッションのもと、企業や自治体の抱える人材課題の解決を支援しております。2020年より、スポットワークの管理内製化Saas「matchbox」の展開を開始し、これまでに7,432の事業所に導入。また、新潟県や大阪府をはじめとする8県13自治体に、自治体公式就労プラットフォームとして導入いただいています。私たちは、事業者の利便性およびコンプライアンスと、働き手の権利の保護を両立させるための仕組みを発明、アップデートしていくことにより、スポットワーク業界の健全性の維持・向上に寄与するべく、知財戦略を重視しています。現在、スポットワークおよびセルフソーシングに関する特許を国内外に30件以上出願しており、基本特許を含む13件の特許を取得済みです。Matchbox Technologiesは、スポットワークの柔軟性と信頼できる人材コミュニティの構築を両立させる新しい働き方のスタンダードを、世の中に広く伝えていきます。またその第一人者として、今後ともコンプライアンスを遵守した安心安全なサービスの研究開発を進め、社会課題の解決に努めてまいります。
企業ページ:https://www.matchboxtech.co.jp/about-us