市ケ谷の老舗沖縄料理店がリニューアル-52年つぎ足した古酒も

リニューアルオープンした沖縄料理店「琉球料理みやらび」。創業から52年、親子3代にわたってこの地で営業を続けている。

リニューアルオープンした沖縄料理店「琉球料理みやらび」。創業から52年、親子3代にわたってこの地で営業を続けている。

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 市ケ谷の老舗沖縄料理店「琉球料理みやらび」(千代田区九段南3、TEL 03-3261-3453)が10月1日、リニューアルオープンした。

接待にも利用できる落ち着いた店内

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 同店は、沖縄宮廷料理を提供する料亭として、現在店主を務める川田裕美子さんの祖父母により1957(昭和32)年に創業。その後、川田さんの母・禮子さん、裕美子さんと親子3代にわたって受け継ぎ、現在は沖縄宮廷料理を中心とした沖縄家庭料理とオリジナル料理を提供している。今回のリニューアルでは、新たに鍋メニューを追加したほか店内の一部改装、ホームページを一新した。店舗面積は約16坪。席数はカウンター9席と小上がり20席を合わせた29席。

 沖縄宮廷料理は遠方から訪れた来賓をもてなす料理で、「都内に400店以上の沖縄料理店があるが、出しているのはここだけでは。沖縄でも出している店は少ないと思う」(川田さん)という「みぬだる(豚ロースを黒ゴマだれに漬け込み蒸し焼きにしたもの)」(1,050円)や「どぅるわかしー(マッシュした田芋、タケノコ、かまぼこ、シイタケをいためたもの)」(735円)をはじめ、自家製の「じーまーみ豆腐(落花生の豆腐)」(630円)、3日間かけて煮込む「らふてー(豚の三枚肉の角煮)」(1,050円)など、琉球に古くから伝わる伝統料理の味を忠実に再現している。

 今回、新たに加わった鍋メニューは、豚足のコラーゲンを豊富に含んだオリジナルスープをベースに沖縄の食材を使用した「ちまぐー鍋」(1人前2,100円)と「美(ちゅ)ら鍋」(1人前2,750円)。このほか、パパイヤキムチとエビをいためた「パパエビ」(1,050円)、沖縄の県魚・グルクンを使った「グルクンの唐揚げ明太マヨソース」(1,050円)などのオリジナル家庭料理、「すくがらす(小魚の塩辛)」(420円)、「とーふよー(沖縄豆腐のチーズ)」(525円)、「海ぶどう」(735円)などの珍味、デザートなども取りそろえる。

 ドリンクメニューは、「オリオン生ビール」(577円)や泡盛ベースの「グァバサワー」(630円)、「シークヮーサーサワー」(630円)、「マンゴーサワー」(630円)、ワイン、日本酒など。沖縄の酒器「カラカラ」で提供する泡盛は、「瑞穂マイルド」(840円)、「まさひろ」(840円)、「久米仙」(1,155円)など約20種類を用意し、「口当たりがまろやかで甘みがある」(同)という創業当時から52年間つぎ足し続けたかめ入りの古酒(クース)「瑞穂 43度」(1,155円)と「瑞穂 35度」(1,050円)は、これを目的に来店する客もいるという。

 「沖縄宮廷料理の『体にいい食べ物を』という本来の目的を壊さないように、手間暇かけることを惜しまず、本格的な琉球料理を残しつつオリジナルの料理も加えていき、伝統料理として残していきたい」と川田さん。「もともと宮廷料理は接待料理なので接待での利用や、アンチエイジングとして女性にも利用してもらえれば」とも。

 営業時間は17時30分~23時。土曜・日曜・祝日定休。

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