「セブン-イレブン 麹町駅前店」(千代田区二番町)が6月1日から実施している一般用医薬品のテスト販売が、開始から2週間経過した。
6月1日の改正薬事法施行により、これまで薬剤師のいる調剤薬局やドラッグストアでしか販売することができなかった一般医薬品の販売が、コンビニやスーパーなどの小売業でも可能となった。医薬品の中でも副作用リスクが低い「第2類」「第3類」に分類された医薬品であれば、1年以上の実務経験などを持ち都道府県の試験に合格した「登録販売者」が販売することができる。
同店には、4人の「登録販売者」が交代で24時間常駐。店内の一角に「薬コーナー」を設け、風邪薬や頭痛薬、胃腸薬、湿布薬など97種類の一般用医薬品を販売している。
セブン&アイ・ホールディングス(二番町)広報担当者は「オフィス立地の店舗であることから、朝・昼の時間帯の利用が多く、風邪薬や目薬を中心に売れている。利用者からは24時間365日、いつでも買うことができるので良かったという声もある」と説明。今後の取り扱い店舗を増やすことついては「あくまでも麹町駅前店は実験店舗。具体的なめどは立っていない」としている。
同社グループのイトーヨーカドーでは、店舗内に設置した全国112店舗の薬品売場に約160人の「登録販売者」を順次配置。薬剤師不足の現状を補うほか、薬品取り扱い店舗の拡大も進めていくという。
同社はセブン-イレブンやイトーヨーカドーでの一般医薬品販売への布石として、調剤薬局トップのアインファーマシーズと合弁会社「セブンヘルスケア」を設立。コンビニとドラッグストア、調剤薬局を組み合わせた融合店舗の出店なども視野に入れている。