漫画「あぶさん」の主人公で福岡ソフトバンクホークスに所属する架空のプロ野球選手・景浦安武選手が今シーズン限りで引退することが明らかになり、野球居酒屋「あぶさん」(新宿区四谷3)でも話題になっている。
漫画家・水島新司さんの作品「あぶさん」は、1973年から「ビッグコミックオリジナル」で30年以上の長期にわたって連載中の人気野球漫画。現実のプロ野球の流れとリンクするストーリー展開や実在する選手や監督が実名で登場することでも知られている。
主人公の景浦安武選手は、1973年に当時の南海ホークスに入団して以来、ホークス一筋30年以上の球界最年長選手。連載中の最新話の中で「今年でやめる」と明言した。
同店では、看板はもちろん、皿、はし袋にまで「あぶさん」の絵が入り、景浦安武選手の背番号「90」にちなんで設定したという下2桁が90円のメニューが多数存在。店に入ると正面の壁には同選手の大きなポスターも。
水島さんとは草野球が縁で知り合ったという店主の石井和夫さんは「もう63歳だからね。でも『あぶさん』(の連載)が終わるわけじゃないし、(漫画の中で)コーチや解説者になってくれるんじゃないかと思っている。そうなったらまたファンが増えるのでは」と今後の展開に期待を寄せている。
景浦安武選手のラストシーズンとなるプロ野球公式戦は、4月3日に開幕を迎える。