四谷・荒木町のそば専門店「音威子府TOKYO(おといねっぷトーキョー)」(新宿区舟町、TEL 03-6457-7590)が10月1日で5周年を迎える。経営は、四谷で同名のそば店も営む「つぼみ家」。
音威子府そばは、北海道で最も人口の少ない「音威子府村」で作られているそば。黒い色が特徴で、そばの実と皮の間の部分も使う『ひきぐるみ』という製法でひく。店主の鈴木章一郎さんは「そばは毎食食べても飽きがこない」と考え、そばの道に進むことを決めたという。「そばに携わる中で、音威子府そばに出合った。音威子府そばは90年以上前から作られており、『そば好きがたどり着くそば』とも言われるほどおいしい。風味が強く香りも良いが、きめが細かく滑らかなのど越しが特徴」だという。
オープン後すぐにコロナ禍に突入した。「試行錯誤しながらさまざまな取り組みを行った。お客さまのおかげもあって大変な時期を乗り越えられた」と振り返る。店には、北海道にゆかりのある客のほか、そばを通して音威子府村を初めて知る客も多く訪れるという。
ランチは「音威子府そば」(990円~)、「信州産更科そば」(780円~)など。そばに天ぷらやごはんがつくセットも人気だという。ディナーは単品のほか、「音威富士コース」(3,600円)、「音威子府コース」(4,800円)など。コース料理には、「いももち」などの北海道の郷土料理も含まれるという。
北海道との行き来もできるようになったことから、「今後はさらに音威子府村の村民とのつながりを大切にしたい。私が現地で感じた人の温かさや村の魅力を、当店で少しでも多くの人へ伝えていければ。単なるそば店の枠を超えて、北海道や音威子府村にも興味を持つきっかけになれば」と意気込む。
営業時間は、ランチ=11時30分~14時30分(金曜・土曜・日曜のみ)、ディナー=17時~23時。月曜・火曜・祝日定休。