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神楽坂の日置さん、「にゃんと市観光協会」会長に 富山県南砺市と連携へ

「にゃんと市観光協会」任命式

「にゃんと市観光協会」任命式

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 神楽坂のまちづくりに約20年携わり「神楽坂まち飛びフェスタ」の実行委員長なども務める日置圭子さんが2月10日、富山県南砺市のPR活動を行う「にゃんと市観光協会会長」に任命された。

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 日置さんは2013(平成25)年、同市内で行われた「城端曳山祭(じょうはなひきやままつり)」を見て感動したという。ユネスコ無形文化遺産としても登録されている「城端曳山祭」は、豪華絢爛(けんらん)な曳山(ひきやま)を装飾する伝統工芸技術・庵唄(いおりうた)などが特徴の祭りで、江戸時代から現在まで300年以上の歴史を持つ。

 その後毎年のように同祭を見物していた日置さんだが、2019年、南砺市と神楽坂をつなぐ取り組みを始めた。神楽坂のイベント「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり」では「庵唄」を招聘(しょうへい)、「神楽坂化け猫フェスティバル」では同市の伝統芸能「こきりこ ささら踊り」を盛り込むなど、神楽坂での南砺市の文化拡散に貢献した。日置さんは「長い歴史の中で育んできた伝統に重きを置き、次の世代につなげていく点において、神楽坂と南砺市は似ている。南砺市の皆さんが『土徳(どとく)』(南砺市地方にある精神風土を表す造語)と呼ぶ魅力を、東京でも広めたいと強く思い活動を始めた」と振り返る。

 同時に「南砺市地域おこし協力猫」としてキャラクター「にゃんと氏」も任命された。イラストレーターのおかめ家ゆうこさんが制作したもので、南砺市の7つの地域を表す衣装を着た「にゃんと氏」が、地域ごとの魅力を伝えるという。

 活動の中での発見として、江戸端唄(はうた)をルーツとして南砺市で唄い継がれてきた庵唄の曲の中に、神楽坂の芸者衆にも唄われている端唄の曲があるなど、歴史上の共通点もあったという。神楽坂に城端出身者の店があり、南砺のみそを販売していることなども知った田中幹夫南砺市長は、任命式で「特別な関係性を感じた」とし、「南砺市と連携した神楽坂イベント開催も検討している。両方の土地を盛り上げていきたい」と話した。

 日置さんは「この活動が日の目を見て、南砺市の観光協会と一緒に活動していけることがうれしい。神楽坂と南砺市が相思相愛の形で、まちづくり、伝統の継承に力を入れていきたい。観光だけでなく、文化、食、産業、アートなど互いにつなぎ合い新たな形となれば」と意気込みを見せる。

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