神楽坂の毘沙門天・善國寺(新宿区神楽坂5)で2月3日、「節分豆まき式」が2年ぶりに行われた。
インドで信仰されてきた財宝の神「毘沙門天」を祀る善國寺は1595年、日本橋馬喰町に創設され、その後、麹町に移転。神楽坂へは1792年に移転し、現在では神楽坂を象徴するスポットの一つになっている。
境内で行われた式では、太神楽協会による奉納演芸の獅子舞や、東京神楽坂組合の芸者による奉納踊りが披露された。豆まきは、年男や年女のほか、東京消防庁のマスコット「キュータ」や地元企業の関係者も参加して行った。平日にもかかわらず境内を埋め尽くす大勢の参拝者でにぎわいを見せた。
境内の一角には、子どもたちが優先的に豆をまいてもらえる「思いやりゾーン」を開設。参加した子どもは「寒かったが、豆をゲットできて楽しかった。また参加したい」とも。
第33世住職の嶋田堯嗣(ぎょうじ)さんは「地元の人からも豆まき式を待ち望む声を頂いていた。今年はようやく行うことができ、少しずつ日常が戻りつつある。皆で気持ちよく豆まきができていればうれしい」と笑顔で話す。