九段下の「ホテルグランドパレス」(千代田区飯田橋1、TEL 03‐3264‐1111)が6月30日、営業を終了する。同ホテルは「パレスホテル」(千代田区丸の内)の姉妹ホテルとして、1972(昭和47)年2月20日に開業以降、49年の歴史を持つ。長きにわたって日本プロ野球のドラフト会議の会場としても知られるなどで親しまれてきた。
昨年からの新型コロナウイルス流行の影響を受け、営業終了が決まった。担当者は「開業以来、国際的シティーホテルとして、国内外の多くのお客さまにご愛顧をいただいたほか、地元のお客さまとも関わりの深いホテルだったと感じる。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、財務状況が悪化し、年末年始にかけた感染再拡大によりさらなる悪影響の長期化が予想された。加えて建物設備の一部老朽化の影響など総合的に検証を重ね、営業継続は困難と判断するに至り、営業終了を決定した」と話す。
同ホテルの定番商品であるオレンジケーキに関して、多くの利用客から問い合わせがあるというが、ホテルの営業終了に伴い製造終了となる予定。
「これまで長年にわたって、多くのお客さまにご愛顧いただいてきたホテルの営業を終了することは大変残念だが、過去に類を見ない経営環境に陥っていることなどの諸事情を踏まえ、理解いただけると幸い」とも。6月30日までは通常通り営業する。