神楽坂にある「bar Jug(バー ジャグ)」(新宿区神楽坂3、TEL 03-5261-1161)で2月14日から3月5日まで、日替わりシェフによるランチバトル企画が実施された。同店は新宿や神楽坂を中心に飲食店を展開する、新宿メトログループが経営し、今年で19年目を迎える。
日替わりシェフによるランチバトル企画=神楽坂「bar Jug」
2回の緊急事態宣言の発出により、自社の飲食店全店の休業を余儀なくされたが、目に見えて社員が元気を無くしていったという。「お客さまと直接やり取りしていた各店の社員たちが、その行き場を失い、自信や元気が無くなっていった。会社で何かしなければと感じた」と話すのは飲食営業部の青木智宏さん。思いついたのが、自社経営の飲食店のシェフの中からメンバーを募り、休業中だったバーでランチ営業を行う企画。集まったジャンルの異なる7人のシェフは各自オリジナルのメニューを考え、3日ごとにシェフとメニューが入れ替わる仕組みにした。各シェフが独立起業したときのイメージが具体的に描けるようにと、営業はもちろん、仕入れや価格設定も全て各シェフが行った。
メニューは各シェフが、例えば「豚の角煮定食」「炊き込みピラフのオムライス」(以上900円)などを開発。3日間限定のメニューということもあり、「今日のメニューは何?」とリピートする客もいたという。「オープンしてから初めてのランチ営業ということと、この企画の影響もあってか、お客さまの反応は良い。この企画でコミュニケーションが生まれているのは良いこと。シェフたちも実際にお客さまと会話したり、自分で開発したメニューを目の前でおいしそうに食べてもらえる姿を見て、自信を取り戻したり生き生きとした表情を見せてくれるようになった」という。
今後の取り組みについて、「コロナ禍でとても苦しい状況は続いているが、シェフたちの料理に対する情熱を肌で感じてもらえるような企画を考えていきたい。ぜひ次回を楽しみにしてもらえれば」と意気込みを見せる。