九段の歴史的建築物「旧山口萬吉邸」(千代田区九段北1)を東急電鉄、竹中工務店、東邦レオの3社が共同で改修し、会員制オフィス「kudan house」として9月より運用する。
旧山口萬吉邸は、地下1階・地上3階、延べ床面積約850平方メートルの洋館で、内藤多仲、木子七郎、今井兼次という日本を代表する3人の設計陣が関わり、1927(昭和2)年に竣工した。都心の一等地にありながら木々に囲まれたロケーションに、重厚感のある家具に囲まれた広間や和室、茶室、ダンスホールとして設計された3階居室、各階のバルコニースペースなど、和洋折衷の要素が取り入れられている。今年5月には、国の登録有形文化財に認定された。
今後は使い続ける文化財として、「歴史と自然を感じる空間が創造性を喚起し、新たな発想やビジネスにつながるコミュニケーション空間を目指す」という。当面は法人会員を中心に展開し、その後、個人会員に広げる予定。
9月14日~16日には一般にも開放する初めての展覧会として、アーティストの舘鼻則孝さんによる「香りの日本文化」にフォーカスした展覧会「NORITAKA TATEHANA RETHINKー舘鼻則孝と香りの日本文化ー」を開催する。開催時間は11時~19時。入場無料。