都内最古のボート場で今年創業90周年を迎える東京水上倶楽部(新宿区神楽坂1)が5月5日から、ボート利用者による外堀の水質浄化活動を開始した。
外堀は現在でも神田川とつながっており、近年神田川の浄化活動による水質の改善が進んでいることから、同活動を行う「日本橋川・神田川に清流をよみがえらせる会」に賛同する形で3年ほど前から活動を開始。外堀の清掃や浄化作業、環境活動などに取り組んでいる。
同倶楽部では今月から毎月第1日曜にボートのタイムトライアルの予選会を開催。参加料(500円)を水質浄化活動への寄付金に充て、参加者には乳酸菌や酵母などの有用微生物を土に混ぜた「EM団子」を配布し、レース前に好きな場所に散布してもらう。
「EM団子」は水中の微生物の活発化や水の浄化を促す効果があり、全国各地で河川や湖、海などに散布する取り組みが進んでいる。同倶楽部のボートからの初めての散布となった5月5日は、多くの子どもたちが楽しみながら「EM団子」を散布する様子が見受けられたという。
同倶楽部オーナーの羽生裕子さんは「子どもたちが楽しみながら環境について考えるきっかけになればうれしい」と話し、「昔は外堀にもたくさんのホタルがいた。浄化活動を続けていきライトアップができるくらいのホタルを呼び戻したい」とも。
タイムトライアルの予選会上位者には、競技ボートの日本代表選手も参加する予定の本大会への出場権が与えられる。本大会は10月26日。
ボート上から散布する「EM団子」(関連画像)春の陽気で都心の水辺に歓声-90年目を迎えた東京初のボート場(市ケ谷経済新聞)都心の水辺をライトアップ-「カナルカフェ」が電飾付きボートで演出(市ケ谷経済新聞)東京水上倶楽部