セブン-イレブン・ジャパン(千代田区二番町)は昨年、未出店地域となる青森県と高知県への出店計画を発表。残る未出店地域は鳥取県と沖縄県となっている。
2014年12月末時点での鳥取県のコンビニ店舗数ランキングは1位=ローソン(108店)、2位=ファミリーマート(63店)、3位=ポプラ(49店)。沖縄県は1位=ファミリーマート(247店)、2位=ローソン(172店)、3位=ココストア(106店)となっている。限定したエリアに集中して出店することで、その地域でのシェアを上げる「ドミナント戦略」を取るセブンは、全国展開は果たしていないものの、都道府県のコンビニ店舗数ではトップの1万7,206店と、ローソン(1万2,119店)、ファミリーマート(1万1,170店)を大きく上回る。
2014年3月、同社はJR西日本グループとの業務提携を発表。おおむね5年間で既存の「キヨスク」などの駅店舗全店を同社との提携店舗へとリニューアルしていくとともに、今後の駅店舗計画地においても提携店舗での新規出店を推進するとした。同社からの発表はないものの、同業務提携の展開エリアに鳥取県も含まれることから、事実上鳥取県への出店も計画段階に入ったといえる。
残る沖縄県は、総菜や弁当の専門工場を持つ同社にとって、現状で陸路での補給のできない難所。すでに沖縄県への出店を果たすファミリーマートの運営は、沖縄で百貨店などを運営するリウボウ(沖縄県那覇市)とファミリーマートが設立した「沖縄ファミリーマート」(沖縄県那覇市)、ローソンの運営はスーパーなどを運営するサンエー(沖縄県宜野湾市)とローソンが設立した「ローソン沖縄」(沖縄県浦添市)と、地元企業と組む独自の運営形態が取られている。同社が沖縄県に進出する際には、物流ルートとともにその運営形態も注目される。
同社広報に未出店の2地域への展開についてコメントを求めたところ、「詳細については未定。決まり次第発表していきたい」と話す。ネット上では新たな出店地域が発表される度に、セブン未出店県への話題が高まるなど、残された2県への店舗展開に注目が集まっている。