地図や観光情報誌の出版などを手がける昭文社(千代田区麹町)は3月18日、正縮尺の鉄道地図帳「レールウェイマップル(Railway mapple)」を発売する。
同書は、鉄道ファンから列車での旅好きまで幅広い層をターゲットにとらえた25~30万分の1の大きな正縮尺地図。正縮尺地図としては初めてとなる全駅読みがな付きで、鉄道ジャーナリスト・梅原敦さん監修による40項目以上の鉄道施設・駅情報のほか、都市部などの過密地域は最大縮尺3万分の1での詳細図も収録している。
同社は、全国の鉄道ファンの急増や歴史ブームなどの流れからの旅する中高年の増加、歴女・鉄子など女性の趣味の男子化・多様化などの背景から同書を刊行。表紙はメタリック調のシンプルなデザインで、女性でも持ち歩きやすいスタイリッシュな装丁に仕上げた。
道路地図「MAPPLE」を発行する同社には鉄道ファンも多く、同書の構成・内容については10人ほどの鉄道好きな社員ら(通称「小鉄ちゃん」)の意見も反映。「スイッチバック」「デッドセクション」「車両基地」「ループ線」「列車交換」「転車台」などの鉄道ファン向けの専門的な項目から、「鉄道遺産・遺構」「車窓からの絶景」「駅弁」「立ち食いそば」「駅スタンプ」「温泉」「記念切符」「映画のロケ地」までさまざまな情報を掲載する。
価格は840円。北海道、東北、関東、中部、関西、中国・四国、九州の全7巻。
正縮尺の鉄道地図としては、新潮社が2008年5月から「日本鉄道旅行地図帳」シリーズを発刊。現在までにシリーズ累計150万部を売り上げている。