新宿区は9月4日、路地景観保全のために高層建築物の建築を制限する神楽坂3・4・5丁目地区計画を決定した。
同地区を含む神楽坂地区は、神楽坂地区まちづくりの会が「神楽坂まちづくり憲章」を策定し、「伝統と現代が触れ合う粋なまち~神楽坂」を目標としてまちづくり活動を行っている。同会を含む地域住民から、趣のある街並みを保全するため早期に地区計画を策定することを求める要望を受けた新宿区は、地元と協議を重ね地区計画の案を策定し、説明会・案の縦覧等の手続きを進めてきた。9月3日に開催された第135回新宿区都市計画審議会で本地区計画の審議が行われ、審議の結果全会一致の賛成で決定となった。
地区計画の対象となるのは神楽坂3、4、5丁目の約3.1ヘクタール。建築物の高さの最高限度を地区特性に応じ、21メートルまたは31メートルと定めた。
地区内に残る貴重な路地景観を保全するため、街並みから突出した高層建築物の建築を制限、道路からの見晴らし空間を確保することにより良好な市街地環境の形成を図る。また、地区内の防災性の向上を進めるとともに、にぎわいや活気あふれる商業地と住宅地とが調和した街並みの形成を目指すという。