千代田区は6月6日、皇居ランナーや自転車利用の増加に伴う皇居周辺道路をめぐる課題に対応するための「まちの魅力向上に向けた道路等の公共空間活用検討会 第5回皇居周辺地域委員会」を開催し、基本方針を策定。皇居外周を走る競技会・ランニングイベントのスタート・ゴール地点を限定し、ランナーの数を抑制することを決めた。

　現在開催されているランニングイベントの主なスタート・ゴール地点は、桜田門前広場、千鳥ケ淵公園、竹橋緑地広場、大手濠緑地広場の4カ所。今回定めた地域ルールでは、時間的集中の抑制と利用者の安全対策を徹底させるため、土日祝日に開催されるランニングイベントの発着地点を桜田門前広場に限定、集合できる人数は700人までとする。

　1回のスタートを最大100人、スタート間隔を5分以上あけるウェーブスタートを実施。反時計回りの周回や交通整理員の配置の徹底、歩行者の多い観桜期（3月15日～4月15日）にはイベントの自粛を求める。

　このほか皇居周辺歩道利用マナーとして、「歩道は歩行者優先」「歩道をふさがない」「狭いところは一列に」「タイムよりゆとり」「ながら通行は控える」など9つの条文を定めた。

　今回定めた基本方針は、2011年12月の第1回から第4回までの委員会の検討経過を踏まえた8つの施策をまとめたもの。今後はアクションプランに基づいたボランティア活動やマナー周知キャンペーンなどを展開していくという。