ペット用ID入りお守り、震災きっかけに需要増-昨年は2千体授与

猫の首輪に付けられたID付きお守り「百守鈴」

猫の首輪に付けられたID付きお守り「百守鈴」

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 市谷亀岡八幡宮(新宿区市谷八幡町)でおととし8月15日から授与されているペットの迷子札を兼ねたお守り「百守鈴(ももりん)」が、飼い主らの口コミで広がっている。

2種類のペット用ID付きお守り

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 同神社はペットと一緒に参拝ができることで知られる全国的にも珍しい神社。ペットのための健康祈願やさまざまなお守りもあり、ペット愛好家には有名な存在となっている。

 お守りは、スキューバダイビングで使われる「ログタンク」と同じ防水仕様のアルミ製アルマイト加工のカプセルに、お守りを兼ねたIDカード(迷子札)が入れられたもの。人間のお守り同様の祈念が施されており、カードには飼い主がペットの名前と緊急連絡先、「健康長寿」や「無病息災」などの願い事を記入できる。考案者である同神社禰宜(ねぎ)の梶正樹さんは「『たくさんの災いからペットが守られるように』という願いを込め、厄を払う『鈴』をかたどり頑丈な作りにしました」と話す。

 きっかけは梶さんがおととし5月、東日本大震災の被災地でボランティア活動を行っていた東京鋼産社長の本間清さんに、飼い主と離れ離れになってしまった多くの被災動物の苦境を聞いたこと。同社でダイビング用品を製造している本間さんと一緒に「何か自分たちにできることはないか」と考え、ペットの身分証明としても役立つお守りを発案・製作したという。

 昨年2月には「被災したペットが少しでも心安らかに暮らせるように」と、福島県動物救護本部のシェルターに保護されている犬猫合わせて250頭に行き渡るように、その同数の「百守鈴」を共同で寄贈した。

 お守りとカプセル型容器を合わせた1体の初穂料は2,000円。ホームページやブログなどの口コミから広まり、おととしは約400体、昨年はその5倍の約2,000体を授与した。最近ではペット愛好家だけでなく秋田県にある警察犬訓練所からの需要もあるという。

 社務所の開所時間は9時~17時。

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