東京都心部でも降雪が見られるなど、例年以上に厳しい寒さが続いている。冬場は「おでん」や「肉まん」などの温かい食べ物が売り上げを伸ばすが、冷たい「アイス」の販売動向に着目し、関係者に話を聞いてみた。
夏場とは異なる冬場に売れるアイスの系統について「シャーベットなどの氷菓に比べて、クリーム系の方が売れる傾向」と話すのは、小売業で国内売上高が初めて3兆円を突破したセブン-イレブン・ジャパン(千代田区二番町)広報担当の辺見さん。
一方、日本アイスクリーム協会(九段北1)の広報担当者は「モナカ、クレープ、コーンなど、冬は菓子と一体化したアイスが売れる傾向がある。チョコ系なども人気のよう」と話す。
何気なく手を伸ばして購入するアイスにも、夏は冷たさをシンプルに感じられる「氷系」、冬は冷たさよりも好みの「菓子系」が選ばれるなど、季節により変化ははっきりしているようだ。
さらに、同協会は食べ方のスタイルとして「夏は片手で持てるタイプのアイスを外で買ってそのまま食べるが、冬はカップアイスなどを暖かい室内でスプーンを使って食べるスタイルが定着しているかもしれない」と分析する。
冬場に冷たい食品をいかに売るのか?そのヒントは、「冷たいイメージの低減」や「購入後の消費スタイル」にあるのかもしれない。