飯田橋駅ビルのショッピングセンター「RAMRA(ラムラ)」(新宿区神楽河岸1)で5月21日・22日、東日本大震災の被災地農家を支援する直売会が行われた。
同企画は、RAMRA Food marketを主催するmARTm(千代田区)と全国3万5,000件の農生産者ネットワークを持つファーマーズネットワーク(中央区)、プラネット(福生市)が連携して実施。東日本大震災と福島原発事故の影響により、「安心」で「おいしい」野菜が風評被害によって売れなくなっている現状を打破しようと企画した。
直売会では、アスパラガスやイチゴ、エシャレット、カブ、キャベツ、キュウリ、シイタケ、トマト、ナス、ホウレンソウ、レタス、メロンなど、国が定める放射線基準をクリアした福島・茨城・栃木県産の農産物や加工品を販売。現地の生産者も販売スタッフとして参加し、売り上げの一部を被災地への義援金として寄付する。
会場には、20代のカップルから年配者、近隣の飲食店スタッフまで幅広い層が来場。ズッキーニ、タケノコ、小松菜、絹さや、セリ、カブは完売した。来場者からは「始めのうちは募金をしていたがなかなか続かない。野菜を買うことで被災地支援ができるなら」という声が多く、「自分の故郷を応援したい」と茨城産パプリカを購入する人、「このままでは福島が駄目になってしまう」「風評など気にしていられない」と福島産トマトを購入する人の姿も。
参加した生産者は「飯田橋のような都心で開催するのは初めてだったので不安だったが、多くの方が足を止めてくださった。関心を持っていただけてうれしい」と話す一方、「キャベツやニンジン、レタスなど重い野菜やかさばる野菜があまり売れなかった…」とも。6月8日に「カーセブン青梅店」(青梅市)、6月17日・18日にRAMRAで2回目の開催を予定しており、「今回の経験を生かしてより良いイベントにしていきたい」と意気込みを見せる。