廃校になった旧四谷第四小学校跡にあるCCAAアートプラザ(新宿区四谷4)で11月3日、ラタン(トウ)アーティストの信耕ヒロ子さんによる展示「身体の輝き展」が始まった。
信耕さんは、長男が小さかったころ、トウを使ったおもちゃを自分で作って与えたことをきっかけにラタンアートの世界に。以前習っていたトウ細工の技術を使い、ヨットや飛行機、車などのおもちゃを作っていくうちに、生活の中にあるさまざまなものをトウで制作するようになり、代官山や青山、銀座などでの展示会をはじめ、書籍の出版やウィンドーディスプレー、舞台美術の製作など活躍の場を広げている。
今回の展示では、会場をダンスの稽古場に見立て、6体の等身大のダンサーが思い思いに練習をする様子を表現。鏡を見ながら練習する様子や力強く踊る様子などトウで編まれた作品一体一体が違った表情を見せる。信耕さんは「ダンスの稽古場をこっそりのぞくようなイメージ。ただのマネキンではない躍動感を見てほしい」と話し、「筋肉の付け方にも注目してもらいたい」とも。
1体を制作するのにかかる日数は3~4カ月にもなるといい、「気力と体力が必要(笑)」と信耕さん。「ちょっとめげている人に見てもらい元気になってもらえれば。(アーティストにとって)表現したものを見て元気になってもらえることが一番うれしいこと。この空間、このシチュエーション、自分で選んだこの場所で、男女関係なくたくさんの人に見てもらいたい」と話す。
開催時間は10時~18時(最終日は16時まで)。今月10日まで。信耕さんは現在、松屋銀座で似顔人形の展示を同時開催している(8日まで)。