東京都教育委員会が策定した「都立高校改革推進計画」に基づく都立高校の改編により、都心でも統廃合の動きが進んでいる。
創立74年の歴史を持ち12,000人以上の卒業生を送り出してきた都立市ヶ谷商業高校(新宿区矢来町)が今春閉校を迎えた。今月7日に最後の卒業式と閉校式が行われ、最後の卒業生となる男子22人、女子96人の計118人に加え同窓生、旧職員ら約80人が列席した。
同校は都立赤坂高等学校(港区)と併合され、赤坂高等学校と都立南高等学校(大田区)の跡地に新しい進学型専門高校「都立大田桜台高等学校」(青山キャンパス=港区、馬込キャンパス=大田区)として今年4月に開校する。
昨年3月には都立小石川工業高校(新宿区富久町)が閉校。跡地には、2010年4月に開校を予定する「都立総合芸術高校(仮称)」の準備が進んでいる。
「都立総合芸術高校(仮称)」は、都立芸術高校(目黒区)を改編して設置される都内唯一の芸術分野における専門高校。芸術文化活動が盛んな首都東京の地域特性を踏まえ芸術に関する多様な興味・関心に応えるため、「音楽科」「美術科」に加えて都立初の学科となる「舞台表現科」を設置する。
新校舎は2011年に完成予定のため、仮校舎として音楽科は現在の芸術高校を、美術科と舞台表現科は市ヶ谷商業高校の校舎を約2年間使用することが決まっている。